量子コンピューター実現へ向けまた一歩大きな前進!

量子コンピューターは近い将来確実に実現されるのですが、それがいつになるのかは現段階では不明です。今の技術では旧来型のコンピューターでもシミュレーション可能レベルの用途でしか使えず、量子コンピューターでしかできない複雑な問題を解くようなことは出来ません。この分野ではAlphaGoで有名な深層学習同様、グーグルが時代の最先端を行っているのですが、今回、ペンシルベニア州立大学の研究者によって、量子コンピューター実現のための重要な発見がなされたようです。

New, better way to build circuits for world’s first useful quantum computers

The era of quantum computers is one step closer as a result of research published in the current issue of the journal Science. The research team has devised and demonstrated a new way to pack a lot more quantum computing power into a much smaller space and with much greater control than ever before.

「量子コンピューターの時代が、サイエンス誌最新号に掲載された研究結果として、一歩近づいています。研究チームは、より多くの量子計算パワーを、かつてないほどの精度で制御すると共に、遥かに小さなスペースに詰め込む新たな方法を考案・実証しました。」

次世代への第一歩を踏み出すための、何だか凄そうな発明をしたような感じです。とは言っても、ホログラフィックメモリに関してもこのような事が10年間、何度も何度も言われ続けていたのですが、未だに実用化出来ていないという苦い経験があるので、あまり過度の期待は禁物なのですが、それでも期待せずにはいられません。

量子コンピューター実現への新しい試み

The new technique uses both laser light and microwaves to precisely control the switching of selected individual qubits from one quantum state to another without altering the states of the other atoms in the cubic array. The new technique demonstrates the potential use of atoms as the building blocks of circuits in future quantum computers.

「新しい手法は、三次元配列に収まっている他の原子のステートを変えること無く、選択した個々のキュービット(量子ビット)を1つの量子ステートから別の量子ステートへの切り替えを正確に制御するためにレーザー光と電磁波の両方を使用しています。その新手法は未来の量子コンピューターに、回路の構成部として原子が使われる可能性を明示しています。」

量子コンピュータで一番問題なのがノイズなので、今回の新技術はそのノイズ除去に成功しているようなので、かなりの期待が持てるのではないでしょうか。

新しいテクニックの可能性

“We have set more qubits into different, precise quantum superpositions at the same time than in any previous experimental system,”

「我々は、旧来のどの実験的システムよりも、より多くのキュービットを、同時に異なる正確な量子的重ね合わせに設定しました。」

多くのキュービットで量子的重ね合わせを正確に起こすことが、量子コンピューターには必要とされているので、今回の新技法はかなり将来有望と言えるかもしれません。

今後の課題

“Filling the cube with exactly one atom per site and setting up entanglements between atoms at any of the sites that we choose are among our nearer-term research goals,”

「立方体に正確に位置ごとに1つの原子で満たす事と、我々が選んだ任意の原子同士間での量子のもつれをセットアップする事が我々のここ当面の研究目標でもあります。」

キュービックアレイに正確に原子を1つずつ配置し、その原子の量子状態を、レーザーとマイクロウェーブを使って、他の原子に干渉する事無しに自由に切り替え、さらに任意に選択した原子間で、量子のもつれの発生と制御を実現させる事で、量子コンピューター実現に一歩前進できるようです。

期待出来そうな研究成果と今後の展望ですが、量子コンピューター実現までの道のりは、ホログラフィックメモリの実現化よりも遥かに難しいことだけは確かだと思われます。