慢性疲労症候群は休んでも疲れが取れない病気で、何が引き金で起こるのかは未だ解明されず、診断にもかなりの時間を要するらしいです。今までは精神的なものだろうと考えられていたようですが、頭の中の問題ではなく、腸の問題の可能性がある事が分かったみたいです。怠け病なんていう事も言われているようですが、原因不明なだけに傍から見るとそう見えてしまうようです。その事に関する毎日新聞のニュース記事がありました。
原因不明の疲労感や倦怠(けんたい)感などで日常生活が困難になる難病「慢性疲労症候群」(CFS)。
難病らしいです。難病というのも語弊があるような気もします。
寝たきりなど介助が必要になることもある病気だが、認知度は低く、医師や健常者からの偏見も多い。難病と向き合う人々の現状を探った。
本人の自覚症状だけなのでそう思われても仕方ないという意見もあるようです。原因不明な上に確たる診断法も確定されていないので、こればかりは仕方ないのかもしれません。
一方で「明るい材料」もある。14年に厚労省の研究班が、患者の脳神経系に炎症があり、炎症の程度と症状に相関関係があることを解明。脳の炎症が原因と特 定できれば、炎症を抑える新薬の開発や治療法の確立が期待される。
脳が原因しているのではなく、今回の研究では腸に原因があるらしいと言っています。
健康だった人が突然原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、睡眠障害や思考力の低下、発熱、頭痛やのどの痛み、筋肉痛などの症状が続いて、日常生活を送るの が困難になる。推計では、国内の患者は約30万人。2015年の厚生労働省の調査によると、3割が寝たきりや介助が必要な状態という。国の難病には指定さ れておらず、患者は公的な福祉サービスを十分に受けられていない。
難しい問題ですが、医学的根拠が乏しいのではどうしょうもないのではないでしょうか。
慢性疲労症候群は腸が原因!?
Chronic fatigue syndrome is in your gut, not your head
Physicians have been mystified by chronic fatigue syndrome, a condition where normal exertion leads to debilitating fatigue that isn’t alleviated by rest. There are no known triggers, and diagnosis requires lengthy tests administered by an expert.
「医者は、日常行動が休息で癒やされない疲労感を招く症状である、CFSを不可解に思っていました。原因不明で、診断には専門家による長期にわたるテストが必要です。」
普通は不可解に思うだろうし、精神的なものと思っても何の不思議もありません。
Now, for the first time, Cornell University researchers report they have identified biological markers of the disease in gut bacteria and inflammatory microbial agents in the blood.
「現在、初めて、コーネル大学の研究者は、腸内細菌にCFSの生物学的マーカーと血中に炎症性の微生物因子を確認したと報告しています。」
腸内細菌が悪さをしているような感じの報告があったみたいです。
“Furthermore, our detection of a biological abnormality provides further evidence against the ridiculous concept that the disease is psychological in origin.”
「さらに、我々の生物学的異常の発見は、CFSが心理的なものだという馬鹿げた考えに対するさらなる論拠を提供します。」
精神的なものが原因(怠け病)という患者を侮辱する行為に警鐘を鳴らしています。myalgic encephalomyeletis(筋痛性脳脊髄炎)/chronic fatigue syndrome (ME/CFS)の謎が遂に解明されたのかもしれません。
The researchers have no evidence to distinguish whether the altered gut microbiome is a cause or a whether it is a consequence of disease,
「研究者は、変性腸内細菌が病気の原因なのか、病気の結果として変性が引き起こされるのかを見分ける事はできていません。」
腸内細菌が原因しているのか、病気が原因して腸内細菌が異常をきたすのかは分かっていないようです。しかし、CFSがれっきとした病気であることは間違いないようです。どっちが先であろうと、CFSが原因で体に異常をきたしていることには変わりがないからです。
In the future, the research team will look for evidence of viruses and fungi in the gut, to see whether one of these or an association of these along with bacteria may be causing or contributing to the illness.
「将来的に、研究チームは、細菌がCFSの原因か関与している可能性と共に、菌類かウイルスのどちらかが、あるいはその両方が関係しているのかどうかを知るために、腸内のウイルスと菌類の痕跡を探し出すつもりでいます。」
腸内ウイルスと菌類のどちらかが、あるいはその両者が、CFSの直接的原因、あるいは何らかの関与をしているのかを知るために、その痕跡を発見する必要があるようです。とは言っても現段階では、脳内炎症が原因という学説を否定できるほどの根拠はないような気がします。CFSの原因は脳にあってそれが腸内細菌に悪影響を与えているか、腸内の菌類やウイルスが脳に炎症を起こしているのか、何れにしても、CFSが病気であるということは確かなようです。
「ただの疲れ」は勘違い 日常生活困難になる「慢性疲労症候群」とは
心療内科で「パニック障害」と診断されたが、処方された薬は全く効かなかった。死ぬ思いで仕事を続けたが、次第に真っすぐ歩くことすらできなくなり、2年10カ月目に休職。内科にも行ったが検査に異常はなく、「気の持ちよう」と言われた。復帰後も休職を繰り返した。
病気は本人にしか分からない部分もあります。医者が絶対と考える事自体が危険で、未知の病気も多数あるわけで、医者も勉強不足なら最新医学情報にも精通していないだろうし、日進月歩の医学の分野は特に最新情報が重要になってきます。医者がどうたらではなく、自分がやばいと思ったら働くのを止めた方がいいし、誰も支えてくれる人がいない場合は障害年金や生活保護を申請すればいいのではないでしょうか。働きたくても病気や障害で働けない人は国に保護を求めるべきだし、自分の体を守れるのは結局自分しかいないのです。周囲の偏見に負けずに自分の体は自分で守ってあげましょう。