人間は何故、他の霊長類より賢いのか?答えは簡単で、脳みそが他の霊長類に比べて異常にでかいからです。脳が小さければ、人間もサル並みの生活しか営めなかったのです。しかし、いくら脳がでかいから賢いと言っても、勉強をしなければ猿並の生活しか営めません。本を読まなくなったら人間失格と言えます。
まず人間は自分も猿の一種だという認識を持つ必要があります。人間も勉強をしなければ、ただの猿だし、少しでも人間らしくなりたければ、一冊でも多くの良書を読み、ひたすら知識を積み重ねていくしかありません。知識の習得が人間を作っています。
前頭前野
Total number of neurons — not enlarged prefrontal region — hallmark of human brain
A new scientific study puts the final nail in the coffin of a long-standing theory to explain human’s remarkable cognitive abilities: that human evolution involved the selective expansion of the brain’s prefrontal cortex.
「新しい科学的研究が、人類の進化が脳の前頭前皮質の選択的拡大に関連しているという、人間の驚くべき認知能力を説明するための長年にわたる学説に終わりを告げています。」
It does so by determining that the prefrontal region of the brain which orchestrates abstract thinking, complex planning and decision making contains the same proportion of neurons and fills the same relative volume in non-human primates as it does in humans.
「その事は、抽象的思考、複雑な計画、意思決定を統合している脳の前頭前野は、それが人間のように、人間以外の霊長類においても、同じ比率のニューロンを含み、同じ相対量を占めている事を確定することでそうしています。」
古い学説は、人間を人間たらしめているものが、前頭前野にあると言っていたようですが、前頭前野は、人間も他の霊長類もほとんど変わらないという事が決定付けられた事で、今は否定されているみたいです。
人間の脳とゴリラの脳
“People need to drop the idea that the human brain is exceptional,”
「人間は、人間の脳が特別だという考えを捨てる必要があります。」
人間の脳は特別ではないみたいです。まぁ、確かに教育を受けなければ、人間は人間らしく振る舞うことができないので、特別ということではないような気もします。ただ、教育を受けさえすれば、人間らしく行動できるので、やはり特別なような気もします。
“Our brain is basically a primate brain. Because it is the largest primate brain, it does have one distinctive feature: It has the highest number of cortical neurons of any primate. Humans have 16 billion compared with 9 billion in gorillas and orangutans and six-to-seven billion in chimpanzees. It is remarkable, but it is not exceptional.”
「私達の脳は、基本的に霊長類の脳です。それは霊長類一大きいので、1つの際立った特徴を持っています。人間の脳は、霊長類で最多の皮質ニューロンを有しています。人間は、ゴリラやオラウータンの90億、チンパンジーの6~70億と比べて、160億の皮質ニューロンを持っています。それは驚きではありますが、特別ではありません。」
人間の皮質ニューロンは、ゴリラやオラウータンとチンパンジーを足した数に相当するみたいです。ゴリラやオラウータンと人間の違いは、皮質ニューロン数だけではないような気もしますが、人間の卓越した学習能力は、やはり皮質ニューロン数から来ているのかもしれません。しかし、世の中にはゴリラみたいな人間も存在するので、必ずしも人間が人間らしくあるのは皮質ニューロン数だけの問題ではなさそうな気もします。
料理が人間を賢くした!?
In her popular science book The Human Advantage: A New Understanding of How Our Brain Became Remarkable (MIT Press: March 2016), Herculano-Houzel explains how human brains grew so large, even larger than the brains of gorillas and orangutans, whose bodies are larger than ours. Her answer is surprisingly simple. It is the invention of cooking.
「彼女の人気科学本、人間の強み:我々の脳がいかにして非凡になったかの新しい解釈、の中で、エルクラーノ=アウゼルは、どのようにして人間の脳が、そんなに大きく、人間より体が大きいゴリラやオラウータンの脳さえも凌駕する大きさになったのか説明しています。彼女の答えは驚くほど単純で、それは、料理の発明だそうです。」
人間の脳は、他の霊長類や動物に比べれば非凡です。人間の中でさらに非凡な脳が存在しますが、人間の中でもノーベル賞級の脳と、一部の人間の脳を比べれば、人間と猿の違いがあることだけは確かです。それに全ての人間が優しく親切ではありません。人間らしさをEQで線引した場合、人間と猿の間に位置する人間が圧倒的に多いのではないでしょうか。
人間は料理を覚えたことで、カロリーを効率的に摂取できるようになり、それまで一日中食べ物を探しては食べを繰り返していた人生から、食料を食べやすく調理する事を覚え、さらに火を使うことを覚え、脳が飛躍的に大きくなり、遂には他の霊長類の3倍の脳を持つに至ったらしいです。人間の脳は体重の50分の1程度ですが、エネルギーは25%も消費します。人類は調理をすることで、このエネルギー障壁を克服する事に成功したそうです。
ゴリラ並みの脳しか持っていなかった人類の祖先が、食料を調理することで賢くなり、摂取カロリー量も飛躍的に上昇し、それにより脳がどんどん大きくなっていったという説は、ある意味、説得力があります。世の中グルメな人間が多いのは、そのせいなのかもしれません。