テトラニュートロン(テトラ中性子)の存在を実証!

アイオワ州立大学の研究者等が、かつて、存在しそうもないと考えられていた、亜原子構造(原子よりもサイズが小さい)の存在を立証するのに一役買ったそうです。物理学と天文学の教授のジェームズ・バリー氏と客員研究員のアンドレイ・シロコフ氏は、国際チームと共に、4個の中性子(無電荷の素粒子)から成る構造である、テトラニュートロンの準安定した存在を証明するために、最新のスーパーコンピューターシミュレーションを利用しました。

テトラニュートロン

Physicists demonstrate existence of new subatomic structure

On their own, neutrons are very unstable and will convert into protons—positively charged subatomic particles—after ten minutes. Groups of two or three neutrons do not form a stable structure, but the new simulations in this research demonstrate that four neutrons together can form a resonance, a structure stable for a period of time before decaying.

「それら自身では、ニュートロンはとても不安定で、10分後に、正電気を帯びた陽子に変わります。2個か3個の中性子のグループは、安定した構造は形成しませんが、この研究での新しい模擬実験が、4個の中性子が集まって、崩壊する前に一時期に安定した構造、共鳴を形成することができる事を実証しています。」

For the tetraneutron, this lifetime is only 5×10^(-22) seconds (a tiny fraction of a billionth of a nanosecond). Though this time seems very short, it is long enough to study, and provides a new avenue for exploring the strong forces between neutrons.

“This opens up a whole new line of research,” Vary said. “Studying the tetraneutron will help us understand interneutron forces including previously unexplored features of the unstable two-neutron and three-neutron systems.”

「テトラニュートロンにとって、この存続時間は、たったの5×10-22秒(ほんの10億分の1ナノ秒の一部分)です。これはとても短く思えますが、観察するには十分な長さで、中性子間の強い力を探る新しい手段を提供しています。」

10億分の1ナノ秒ってどういう時間やねん!ていう感じですが、そんな短い間に観察できるようになった事が驚きです。

理研RIビームファクトリー

The advanced simulations demonstrating the tetraneutron corroborate the first observational evidence of the tetraneutron earlier this year in an experiment performed at the RIKEN Radioactive Ion Beam Factory (RIBF), in Saitama, Japan. The tetraneutron structure has been sought for 40 years with little evidence supporting its existence, until now. The properties predicted by the calculations in the simulations were consistent with the observed properties from the experiment in Japan.

「テトラ中性子を実証している高度なシミュレーションが、今年前半に、日本の埼玉県和光市にある、理研RIビームファクトリー(RIBF)で行われた実験における、4中性子の初の観測証拠を裏付けしています。その4中性子構造は、今まで、その存在を支持する証拠がほとんどない状態で、40年間探し求められていました。模擬実験での計算によって予測されていたその性質は、日本での実験から観測された性質と一致しています。」

日本の理研も何だかんだやってますね。おぼちゃん騒動で、一時は解体しろとか言われていましたが、日本を代表する研究機関なだけに、やはり国を挙げて支援すべきで、税金の無駄とか叩かれていましたが、こういった最先端技術への投資が日本という国の存続にも関わってくるので、政府がこういった国の将来に関わる研究に対して、もっと優先的に税金を投入していくべきなのは言うまでもありません。

The research in Japan used a beam of Helium-8, Helium with 4 extra neutrons, colliding with a regular Helium-4 atom. The collision breaks up the Helium-8 into another Helium-4 and a tetraneutron in its brief resonance state, before it, too, breaks apart, forming four lone neutrons.

「日本での研究には、普通のヘリウム4原子に衝突させるのに、4個の余剰中性子を持つヘリウムのヘリウム8のビームが使われました。その衝突が、8Heを4Heとそれもまた4個の単中性子へ分裂する前に束の間の共鳴状態にある4中性子へ分裂させます。」

普通のヘリウムのヘリウム4は、中性子2・陽子2で安定しています。ヘリウム8は、中性子6・陽子2です。こっちは不安定です。

“We know that additional experiments with state-of-the-art facilities are in preparation with the goal to get precise characteristics of the tetraneutron,” Vary said. “We are providing our state-of-the-art predictions to help guide these experiments.”

「”我々は、最先端技術施設での追加実験が、テトラ中性子の性格な特徴を得ることを目標に準備中なのを知っています。”とバリー氏は言った。”我々は、こういった実験をガイドする助けになる最新予測を提供しています。”」

日本の埼玉の最新式施設でも追加実験が予定されているんでしょう。

核種チャート

The existence of the tetraneutron, once confirmed and refined, will add an interesting new entry and gap to the chart of nuclides, a graph representing all known nuclei and their isotopes, or nuclei with a different number of neutrons. Similar to the periodic table, which organizes the chemical behavior of elements, the nuclide chart represents the radioactive behavior of elements and their isotopes. While most nuclei add or subtract neutrons one at a time, this research shows that a neutron itself will have a gap between a single neutron and a tetraneutron.

「テトラ中性子の存在は、いったん確認されて洗練されれば、全ての既存の原子核とそれらの同位元素、あるいは、異なる中性子数持った原子核を表わしているグラフである、核種チャートへ興味深い新規登録とギャップを追加します。元素の化学的挙動を体系化している、周期表と同じように、核種チャートは、元素とそれらの同位体の放射能挙動を表しています。ほとんどの原子核が、1個ずつ中性子を加えたり減らしたりしている一方で、今回の研究が、中性子自身が、単一中性子とテトラ中性子の間にギャップを持つ事を示しています。」

つまり4個の中性子が3個になるのではなく、4個の中性子がいきなり4個の単一中性子に分裂するということみたいです。

中性子星

The only other known neutron structure is a neutron star, small but dense stars thought to be made almost entirely of neutrons. These stars may be only about seven miles in radius but have a mass similar to that of our sun. Neutron stars have neutrons on the order 10^57. Further research may explore if there are other numbers of neutrons that form a stable resonance along the path to reaching the size of a neutron star.

「他の唯一知られている中性子構造が、ほぼ完全に中性子で作られていると考えれれている、小さいけど高密度な中性子星です。こういった星は、半径にして、たったの7マイル(約11キロメートル)程度しかないかもしれませんが、太陽と同じような質量を持っています。中性子星は、約1057個の中性子を持っています。追加研究が、中性子星の大きさに達する間に、安定共鳴を形成する別の中性子数が存在するかどうか探るかもしれません。」

中性子星はブラックホールの出来損ないと聞いたことがあります。それにしても中性子の数がとんでもない事になっていますが、何とも不思議な星です。日本の理研が絡んでいる研究らしいので、今後の展開が楽しみでもあります。