乾癬や多発性硬化症等の煩わしい炎症性疾患の元凶が明らかに!

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末期細胞によって放出される強力な炎症性分子が、現在、炎症性疾患と関連がある細胞死の一種とされているネクロトーシス中に炎症を引き起こしている事が明らかになりました。今回の発見は、乾癬や炎症性大腸炎などの、炎症性疾患を治療するための一手段として研究されている分子を標的にする新しい医薬につながるかもしれません。

細胞は臨終前にとんでもないもんを放出するみたいです。イタチの最後っ屁のようです。

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ネクロトーシス

Inflammatory disease trigger revealed

Dr Lisa Lindqvist, Dr Kate Lawlor, Dr James Vince and PhD student Ms Stephanie Conos led research that showed interleukin-1 beta (IL-1) triggers inflammation during necroptotic cell death.

リサ・リンドクビスト博士、ケイト・ロウラー博士、ジェームズ・ビンス博士、博士課程の学生ステファニー・コノス氏が、インターロイキン-1β (IL-1)が、ネクロトーシスによる細胞死の間、炎症を引き起していることを示している研究を主導しました。

Necroptosis is important for protecting us against infections, by sacrificing infected or diseased cells ‘for the greater good’.

ネクロトーシスは、体全体を守るために感染細胞や異常細胞を犠牲にすることによって、感染症の脅威から我々人間を保護するのに非常に重要です。

しかし、ネクロトーシスは、不適切に活性化されたり過剰に活性化されたりして、炎症性の病気を引き起こす、大きなダメージを体に与える炎症の引き金になってしまいます。

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インターロイキン-1

リンドクイスト博士は、今回の発見は、ネクロトーシスによって引き起こされる炎症が、破壊細胞の残骸が出す副産物だという年来のドグマに異議を申し立てています。今回の研究が、ネクロトーシスの間、末期状態の細胞が、potent inflammatory signal(強力な炎症シグナル)である、IL-1を放出していることを的確に示唆していると、リンドクビスト博士は言いました。

“Now that we have discovered IL-1 is the ‘root’ of the inflammation associated with necroptosis, we speculate that targeting this molecule could be an effective way of treating inflammatory diseases.”

現在、私たちは、IL-1がネクロトーシスと関連性がある炎症の根源であることを発見しているので、この分子を標的にすることが、炎症性疾患の有効療法になるかもしれません。

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将来の治療法

The findings suggest that targeting IL-1 could suppress inflammation associated with multiple inflammatory diseases, including multiple sclerosis, ischemia-reperfusion injury, atherosclerosis, liver disease, pancreatitis, psoriasis, inflammatory bowel disease, and infectious diseases.

今回の研究結果が、インターロイキン-1をターゲットにすることが、多発性硬化症、虚血再灌流傷害、アテローム性動脈硬化症、肝疾患、膵炎、乾癬、炎症性大腸炎、感染症を含む多種多様な炎症性の疾患に関係している炎症を抑制できる可能性がある事を示唆しています。

”私達の研究は、IL-1を阻害する既存の薬剤が、こういった炎症性疾患を治療するのに効果的であるかもしれないことを示唆しています。”と、リンドクビスト博士は言いました。

“We are also exploring how IL-1 is signalled to be secreted during necroptosis, so that we can create new drugs to stop its release and reduce inflammation to treat inflammatory diseases.”

私たちは、インターロイキン-1放出を抑制して、炎症性疾患を治療するために炎症を減少させる新しいドラッグを作り出せるように、ネクロトーシス中に、どのようにして、インターロイキン-1が分泌されるように信号が送られているのかも同時に研究しています。

体全体の事を考えてネクロトーシスが起こるのにもかかわらず、その最中にインターロイキン-1を放出して炎症性疾患を引き起しているというのも皮肉な話です。ある意味末期状態にある細胞による自暴自棄の自爆テロのような気もします。たまったもんじゃありません。

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