あの忌まわしいBCGワクチンが1型糖尿病に効果的らしい

摂取後数十年以上経っても、BCGワクチンの跡が20個以上腕に残ってしまっています。ツベルクリン反応判定時に、クラスメートの多くが、BCGを打たれないように、ツベルクリン反応を少しでも大きくするために、赤くなった部分をデコピンしまくっていたのが懐しい今日この頃です。デコピンに効果があったのかどうかは置いておくとして、BCGの跡は永久に残るっぽいので、打たれないに越したことはなさそうです。留学中に、コミュニティーカレッジから4年制大学に編入時、ツベルクリン反応検査をしたのですが、思いっきり陰性だったので、この年になってまたBCGかよ!と思ったのですが、レントゲン撮影だけで済んでホッとした記憶が今でも残っています。調べてみると、成人に対してはBCG接種は推奨されていないようです。

BCGワクチンが糖尿病の治療薬

Mass. General study finds potential mechanism for BCG vaccine reversal of type 1 diabetes

Interim results from a FDA-approved clinical trial testing the generic vaccine bacillus Calmette-Guérin (BCG) to reverse advanced type 1 diabetes are being presented at the 75th Scientific Sessions of the American Diabetes Association. The data demonstrate a potential new mechanism by which the BCG vaccine may restore the proper immune response to the insulin-secreting islet cells of the pancreas. Presented by Denise Faustman, MD, PhD, director of the Massachusetts General Hospital Immunobiology Laboratory and principal investigator of the trial, the findings suggest that BCG may induce a permanent increase in expression of genes that restore the beneficial regulatory T cells (Tregs) that prevent the immune system from attacking the body’s own tissue. The results are being presented at 10:30 am Pacific time on Saturday, June 10.

ジェネリックBCGワクチンが、進行1型糖尿病を回復させることをテストする、FDA承認臨床試験の中間結果が、75回目を迎える米国糖尿病協会の学術会議でプレゼンされています。その中間結果のデータが、BCGワクチンが、インスリン分泌性膵島細胞に対する正常な免疫応答を回復させる可能性がある、新たなメカニズムとなり得ることを実証しています。マサチューセッツ総合病院免疫生物学ラボディレクターで、首席臨床試験医師デニス・ファウストマン博士がプレゼンした中間結果が、BCGが、免疫系が、人体の正常組織を攻撃することを防ぐ、有益な制御性T細胞を修復する遺伝子の発現を恒久的に増加させる可能性を示唆しています。

エピジェネティクス

”多くの研究グループが、自己免疫を回復させる目的で、BCGワクチン接種の効果を調査しています。”と、ハーバード大学医学大学院准教授ファウストマン博士は言います。”我々や他の研究グループによる国際努力が、有益制御性T細胞が、1型糖尿病や他の自己免疫疾患の異常な筋子反応性に歯止めをかけられるかもしれない事は、以前から知ってはいましたが、この免疫平衡を回復するための治療法に関しては、長期持続可能な結果は得られていません。 BCGが、遺伝子を発現するかどうかを調整するプロセスである、エピジェネティクスを介して制御性T細胞を復活させるという今回の発見は、かなりエキサイティングで、この事が、BCGが、制御性T細胞誘導を調整したり、自己免疫疾患の根本的原因に歯止めをかけるために、免疫機構をリセットすることで、機能しているように見える仕組みのさらなる理解を提供しています。

1型糖尿病とは

Type 1 diabetes is an autoimmune disease characterized by the destruction of islets by autoreactive T cells, which mistakenly attack islets as if they were an infection. Tregs are the immune system’s “brakes” that normally prevent misdirected attacks against tissues without dampening the entire system. Several research groups have suggested methods for introducing or expanding Tregs in patients with type 1 diabetes, but to date no therapies have been approved.

1型糖尿病は、自己反応性T細胞が、膵島があたかも感染症であるかのように、誤って攻撃してしまう事による、膵島の破壊を特徴とする自己免疫疾患です。制御性T細胞は、通常、免疫系全体を弱めることなく、組織に対する誤った攻撃を防止する免疫系のブレーキです。幾つかの研究グループが、1型糖尿病患者の制御性T細胞を導入したり拡張したりする方法をいくつか提唱しているのですが、現在までのところ、承認された治療法は1つもありません。

BCGワクチン

Best known for its role in tuberculosis prevention, the BCG vaccine is based on a harmless strain of bacteria related the one that causes tuberculosis. A generic drug with over 100 years of clinical use and safety data, BCG is currently approved by the FDA for vaccination against tuberculosis and for the treatment of bladder cancer. Multiple international studies are currently investigating the potential of repeat BCG vaccinations to prevent and reverse autoimmune diseases including type 1 diabetes and multiple sclerosis.

結核予防の役割で最も良く知られているBCGワクチンは、結核を引き起こす細菌と同種の無害な菌株をベースにしています。100年以上に渡る臨床用途と安全性データを持つ汎用ワクチンであるBCGは、現在、結核予防接種と膀胱がん治療用にFDAによって認可されています。複数の国産的な研究が、現在、1型糖尿病と多発性硬化症を含む、自己免疫疾患の予防と治療を目的とした、繰り返しBCG予防接種の可能性を調査中です。

“BCG is interesting because it brings into play so many areas of immunology that we as a community have been looking at for decades, including Tregs and the hygiene hypothesis,” says Faustman. “Repeat BCG vaccination appears to permanently turn on signature Treg genes, and the vaccine’s beneficial effect on host immune response recapitulates decades of human co-evolution with myocbacteria, a relationship that has been lost with modern eating and living habits. It is incredible that a safe and inexpensive vaccine may be the key to stopping these terrible diseases.”

”BCGは、私たちがグループとして、数十年間研究中の、Tregや衛生仮説を含む、さまざまな免疫学分野において利用可能なことから、多くの関心を引きつけています。繰り返しBCG予防接種は、シグネチャー制御性T細胞遺伝子を恒久的にオンにしているように見え、ワクチンの持つ宿主免疫反応に対する有益効果が、現代的な食習慣と生活習慣と共に失われた関係である、人とマイコバクテリアとの共進化を何十年も繰り返します。安全で安価なワクチンがこういった恐ろしい病気を抑止するための鍵である可能性がある事は信じ難い事です。”