金魚は乳酸をアルコールに変換して厳しい冬を乗り越えている

オスロ大学とリバプール大学の研究者達が、凍結した湖の下で、厳しい冬を生き残るための方法として、アルコールを産生する金魚の驚くべき能力の背後にある秘密を発見しました。人間と他のほとんどの脊椎動物は、酸素がないと数分以内に亡くなります。しかし、金魚とその近縁野生種の鮒は、氷に覆われた池の底の無酸素水で数日間どころか数ヶ月間生存可能です。

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金魚は乳酸をエタノールに変換

Scientists reveal how goldfish make alcohol to survive without oxygen

During this time, the fish are able to convert anaerobically produced lactic acid into ethanol, which then diffuses across their gills into the surrounding water and avoids a dangerous build-up of lactic acid in the body.

極寒の冬の間、金魚や鮒は、嫌気的に産生された乳酸をエタノールに変換する事ができ、その後で、えらを介して周囲の水の中に放散し、危険な体内の乳酸蓄積を回避しています。

The molecular mechanism behind this highly unusual ability, which is unique among vertebrates and more commonly associated with brewer’s yeast, has now been uncovered and is published in the journal Scientific Reports.

脊椎動物の間では極めてまれで、一般的に醸造用酵母に付きものである、この非常に稀な能力の背後にある分子機序が、今回明かされ、Scientific Reports誌で発表されています。

The international team has shown that muscles of goldfish and crucian carp contain not just the usual one, but two sets of the proteins normally used to channel carbohydrates towards their breakdown within a cell’s mitochondria – a key step for energy production.

国際チームが、金魚と鮒の筋肉が、通常存在するものだけではなく、普段は、エネルギー合成の重要なステップである、炭水化物を、細胞のミトコンドリア内での分解へと導くのに使われている、二組のタンパク質を含んでいることを見い出しています。

While one set of these proteins appears very similar to that in other species, the second set is strongly activated by the absence of oxygen and shows a mutation that allows channelling of metabolic substrates to ethanol formation outside the mitochondria.

これらのタンパク質のうちの一組が、他の種で見られるそれに非常によく似ているように思われる一方で、残りの組が、無酸素によって強く活性化され、ミトコンドリア外での、代謝基質からエタノール生成へのチャネリングを可能にする突然変異を示しています。

Dr Michael Berenbrink, an evolutionary physiologist at the University of Liverpool, said: “During their time in oxygen-free water in ice-covered ponds, which can last for several months in their northern European habitat, blood alcohol concentrations in crucian carp can reach more than 50 mg per 100 millilitres, which is above the drink drive limit in these countries.

リバプール大学の進化生理学者マイケル・ベレンブリンク博士は、”北欧の生息環境で数ヶ月間続く可能性がある、氷結した池の無酸素状態の水の中に生息している間、フナの血中アルコール濃度は、50mg/100ml以上に達し、彼等の棲む北欧諸国では飲酒運転になります。”

“However, this is still a much better situation than filling up with lactic acid, which is the metabolic end product for other vertebrates, including humans, when devoid of oxygen.”

”しかし、この状態は、それでも、酸素欠乏時、人間を含む、他の脊椎動物の代謝最終産物である乳酸でいっぱいになるよりは、はるかにましな状態です。”

“The ethanol production allows the crucian carp to be the only fish species surviving and exploiting these harsh environments, thereby avoiding competition and escaping predation by other fish species with which they normally interact in better oxygenated waters.

”このエタノール生成が、フナが、こういった過酷な環境を生き残り、巧く利用している唯一の魚種にし、それによって、通常、彼等が、酸素が豊富な水域で関わりあっている、他の魚種による競争を回避し、捕食関係から免れています。”

“It’s no wonder then that the crucian carp’s cousin the goldfish is arguably one of the most resilient pets under human care.”

”そういうわけで、フナの近縁である金魚が、間違いなく、人の保護下で、最も打たれ強いペットの1つであることは、何の不思議もありません。”

金魚すくいの金魚はすぐ水槽に浮きますが、生きのいい金魚は長生きします。金魚やフナが郡の下で逞しく生きるのは知りませんでしたが、日本では、ワカサギが氷の下でも平気で生きていることは有名です。人間なら数分生きられない環境で、よく生きていけるもんだと感心させられますが、その反面、人間の打たれ強さ(スペっぷり)には辟易させられます。

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