血中カルシウム値が低い人は突発性心停止(突然死)リスクが高まる

突然の心停止(sudden cardiac arrest, SCA)は、90%以上の発症者には致命的で、SCAで死亡した男性の半数以上、女性のほぼ70%は、この心イベント以前の心疾患既往歴はありません。突然の心臓停止は、アメリカ国内の主要死因の1つであり、どの癌よりも犠牲者を出しています。SCAを患う多くの患者達は、現在のガイドラインの下では、ハイリスクとは見なされてはいません。これらの粛然たる事実が、SCAの危険性がより高い個人を同定するための、簡単で比較的安価な方法の探求を駆り立てています。Mayo Clinic Proceedingsの研究の中で、研究者達は、容易に測定可能な血中カルシウム値が低い人達が、カルシウム値が高い人に比べSCAになる可能性が高い事を発見しました。

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低カルシウム値は突然死リスクを高める

Low serum calcium may increase risk of sudden cardiac arrest

“Our study found that serum calcium levels were lower in individuals who had a sudden cardiac arrest than in a control group. Patients with serum calcium in the lowest quartile (<8.95 mg/dL) had twice the odds of sudden cardiac arrest compared to those in the highest quartile (>9.55 mg/dL), even after controlling for multiple patient characteristics including demographics, cardiovascular risk factors and comorbidities, and medication use,”

“我々の研究は、突発性心停止を起こす人達は、対照群に比べ、血清カルシウム値が低いことを示しています。血清カルシウム値が下位4分の1(<8.95 mg/dL)の患者達が、血清カルシウム値が上位4分の1(>9.55 mg/dL)の患者達に比べ、デモグラフィック、心臓血管系危険因子、併存疾患、投薬使用を含む、複数の患者特性照査後も、突然心停止の可能性が2倍高でした。”

“Overall, it seems that further study is required to elucidate the mechanisms underlying the adverse associations with lower calcium levels and to determine whether controlling calcium levels improves the prognosis in the general population or in high-risk patients,”

”総合すれば、低カルシウム値に関連する弊害の発症機序を解明し、カルシウム値制御が、一般人口もしくはハイリスク患者達の予後改善につながるかどうかを見極めるための、さらなる研究が必要とされています。”

“Our study showed that lower serum calcium levels, even within the normal range of values, may increase risk for sudden cardiac death. Although our findings may not be ready for routine clinical use in patients at this time, they are a step towards the goal of improving patient care by better prediction of risk.”

”我々の研究は、たとえ正常域の値であったとしても、低血清カルシウム値が、突然の心停止リスクを高める可能性があることを示唆しています。我々の研究結果は、現時点では、まだ日常的な臨床用途に対する準備はできていませんが、リスク予測向上による患者治療改善への第一歩です。”

血清カルシウム濃度には注意すべし

While these results should be interpreted with caution, Dr. Lee recommends that (1) serum calcium levels should be examined and followed longitudinally more carefully, (2) low serum calcium levels may be considered a potential risk factor for SCA in the community, and (3) more research is necessary to determine whether patients in the lowest quartile of serum calcium would benefit from higher dietary calcium intake or calcium supplementation.

これらの結果は、慎重に解釈される必要があるのですが、リー博士は、(1)血清カルシウム濃度はより注意深く長期的に検査・追跡調査されるべきで、(2)低血清カルシウム値は地域社会でのSCAの潜在的リスク因子と見なせる可能性があり、(3)下位4分の1の血清カルシウム値の患者達が、食事性カルシウムの高摂取、あるいは、カルシウムサプリによる恩恵を享受できるかどうかを判断するためのさらなる研究が必要だと言っています。

最近日本でも、30~50代の突然死が増えているような気もするので、カルシウム不足には十分注意する必要がありそうです。昔から、カルシウムが不足すると怒りっぽくなると言われ、カルシウム不足は骨粗鬆の原因なので、特に、更年期前後の女性は、カルシウム不足にならないように、乳製品やビタミンDを積極的に摂取する必要があるとも言われいます。更年期障害軽減には、散歩やヨガのような運動がいいとも指摘されています。ビタミンD作りのためにも、日光浴がてらに散歩するのがベストだし、近所でカモなんかを見るとうつ病の予防にもなります。

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