歳を取ると筋肉の損傷や怪我が治り難いのは何故なのか?

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歳を取ると傷が癒え難くなります。それは紛れもない真実です。若い頃は1日寝れば回復していた筋肉の損傷も歳を取るとなかなか回復しなくなります。筋力自体かなり衰えますし、スポーツ選手の選手寿命が短い事からも、その事は容易に想像が付くかと思います。

お年寄りの動きが遅いのも筋肉が衰えているからで、もちろん、普段から鍛えているお年寄りは動きも俊敏な方ですが、それでもやはりお年寄りにしては俊敏と言えるレベルの話で、寄る年波には勝てないという事です。非常に悲しい事です。脳力の方も全く一緒です。

歳は誰もが取りたくないものですが、加齢は生物の宿命なので受け入れるしかありません。しかし、健康的な生活を心掛ける事で、人は若さを保てるし、健康的に長生きすることも可能になります。規則正しい生活習慣、最低6時間以上の睡眠時間、野菜、フルーツ、スーパーフード中心の食生活、適度な運動で、健康に年を取りましょう。

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老いた筋肉は何故回復が遅いのか?

Why do aged muscles heal slowly?

As we age, the function and regenerative abilities of skeletal muscles deteriorate, which means it is difficult for the elderly to recover from injury or surgery.

「歳を取ると、骨格筋の機能と再生能力は劣化し、お年寄りが、怪我や手術から回復するのを難しくしています。」

歳を重ねるに連れ、再生能力まで劣化していしまうらしいです。それでは怪我や筋肉痛からの回復が異常に遅くなるのも無理はありません。

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筋肉幹細胞

Muscle stem cells are the primary source of muscle regeneration after injury. These specialized adult stem cells lie dormant in the muscle tissue–off to the side of the individual muscle fibers, which is why they were originally dubbed satellite cells. When muscle fibers are damaged, they activate and proliferate. Most of the new cells go on to make new muscle fibers and restore muscle function. Some return to dormancy, which allows the muscle to keep repairing itself over and over again.

「筋肉幹細胞が怪我の後の筋肉再生の主要源です。これらの特殊化した成体幹細胞は、筋肉組織の中で休止状態です。各々の筋繊維の横にあって、それで当初は衛星細胞と呼ばれていました。筋繊維が損害を受けると、筋肉幹細胞が活性化され増殖します。新しく再生された細胞のほとんどが新しい筋繊維になり、筋肉機能を修復します。一部の幹細胞は、何度も繰り返して筋肉を修復し続けられるように、休止状態に戻ります。」

筋肉幹細胞という成体幹細胞が筋肉修復に関係しているようです。本来は回復能力を備えているらしいのですが、歳を取ると再生能力が劣化してしまうのが悲しいですね。

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β1インテグリンとフィブロネクチン

They discovered that aged muscles contain substantially reduced levels of fibronectin compared to young muscles. Like b1-integrin, eliminating fibronectin from young muscles makes them appear as if they were old, and restoring fibronectin to aged muscle tissue restores muscle regeneration to youthful levels. Their joint efforts demonstrated a strong link between b1-integrin, fibronectin and muscle stem cell regeneration, which is the subject of a second paper, also published by Nature Medicine in the same issue.

「研究者は、老化した筋肉は若い筋肉と比べ、大幅に減少したフィブロネクチン水準であることを発見した。β1-インテグリン同様、フィブロネクチンを若い筋肉から除去すると、あたかも筋組織が老化したように見え、フィブロネクチンを老化した筋組織に戻すと、筋肉再生を若者のレベルに回復します。研究者達の共同努力が、β1-インテグリン、フィブロネクチンと筋幹細胞再生の強い因果関係を明示しています。この事がもう一つの研究論文のテーマで、同じ号のNature Medicine誌に掲載されています。」

β1-インテグリンとフィブロネクチンが筋幹細胞再生に深く関係しているみたいです。ここまで分かれば、筋肉を若返らせる事ができるようになるのも、もはや時間の問題のような気がするのですが、そう上手くはいかないものなんでしょうね。あくまでも動物実験の段階なので、これが人間にも当てはまるか分からないし、他にも色々な問題がありそうです。

“Taken together, our results show that aged muscle stem cells with compromised b1-integrin activity and aged muscles with insufficient amount of fibronectin both root causes of muscle aging. This makes b1-integrin and fibronectin very promising therapeutic targets,”

「総合すると、我々の結果が、β1-インテグリンの働きに障害が生じ老化した筋肉幹細胞とフィブロネクチン不足で老化した筋肉の両方が、筋肉劣化の根本的原因だと示唆しています。この事が、β1-インテグリンとフィブロネクチンを非常に有望な治療対象にしています。」

β1-インテグリンとフィブロネクチンで、老化した筋肉を若者の筋肉のようにできれば、お年寄りが怪我をし難くなるだけではなく、怪我をしても、回復が早くなり、国庫の医療費負担が大幅に軽減されます。一刻も早い製品化が待たれるところです。

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