ニュージーランド産のマヌカハニーは超有名ですが、オーストラリア産の従兄弟が最近注目されているようです。マヌカハニーは効果抜群ですが非常に高価です。良かろう高かろうの典型例と言えます。庶民には敷居が高い価格設定になっているので、個人的にはとても手が出ません。健康は食からと言っても、健康な食にはお金がかかります。
我が家はオーストラリア産のジャラ蜂蜜をマヌカハニーの代用にしていますが、そのうち機会と金があれば、何とかマヌカハニーを食してみたいと思っています。
オーストラリア産マヌカハニー
Australian manuka honey a medicinal powerhouse
Australian manuka honey is at least as powerful against bacteria as the more commonly known New Zealand variety, researchers have found.
A team led by Professor Liz Harry at UTS has studied more than 80 honey samples from NSW and Queensland flowering manuka (Leptospermum) trees and found the nectar-derived chemical that gives NZ manuka honey its unique antibacterial properties is present in Australian varieties.
「オーストラリア産マヌカハニーは、少なくとも、より一般的に知られているニュージーランド品種と同じくらい、細菌に対して威力を発揮するのを研究者が発見しました。シドニー工科大学のリズ・ハリー教授率いるチームが、ニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州のマヌカ(ギョリュウバイ)の80種類以上のハニーサンプル(蜂蜜試料)を研究し、ニュージランド産マヌカハニーに独特の抗細菌特性を与えている花蜜由来の化学物質が、オーストラリア品種にも存在している事を見つけ出しました。」
flowering manuka tree = Leptospermum scoparium = 御柳梅(ギョリュウバイ
The ground-breaking research also shows the antibacterial properties of honey remain unchanged over several years when stored appropriately.
「今回の画期的な研究は、マヌカハニーをきちんと保存しさえすれば、蜂蜜の抗菌性が数年間にわたり不変であることも、同様に明らかにしています。」
耐性菌に対しても有効
“All honeys have different flavours and medicinal properties, depending on the flowers bees visit for nectar. What makes manuka honey so special is the exceptionally high level of stable antibacterial activity that arises from a naturally occurring compound in the nectar of manuka flowers. It’s the ingredient we know acts against golden staph and other superbugs resistant to current antibiotics.
「”全ての蜂蜜が、蜜蜂が集める花蜜によって決まる、異なる風味と薬効成分を持っています。マヌカハニーをそのように特別な物にしているのは、マヌカフラワーの花蜜に含まれる天然由来の化合物に起因する、並外れて高水準の安定性のある抗菌作用です。その化合物は、現在の抗生物質に耐性を示すMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や他のスーパーバグ(超強力細菌)に抗することが分かっている成分です。”」
“Our study provides the proof for what we’ve long assumed – that this compound, methylglyoxal (MGO), is present in high levels in Australian manuka honeys. We’ve also shown that the activity of Australian manuka honeys has remained unchanged over seven years from harvest, which has huge implications for extending the shelf life of medicinal honey products.”
「”我々の研究が、この化合物、メチルグリオキサルが、オーストラリアのマヌカハニーにも高水準で存在していると、我々が長年仮定してきた事の証拠を提供しています。私達は、オーストラリア産マヌカハニーの働きが、収穫から7年に渡り変化がないことも同時に明らかにしていて、薬用蜂蜜製品の消費期限を大幅に伸ばす可能性があります。”」
我が家は蜂蜜や梅干しには消費期限(賞味期限)はないと考えています。
ゲームチェンジャー
The findings are described as a game-changer for Australian beekeepers, who stand to benefit from the lucrative medicinal honey market, and clinicians seeking treatments for resistant skin infections and chronic and acute wounds.
「今回の研究結果は、金になる薬用ハチミチ市場から恩恵を受ける側に立つ、オーストラリアの養蜂家や、耐久性のある皮膚感染や慢性外傷・急性創傷の治療法を探し求めている臨床医にとってゲームチェンジャーとされています。」
game changerは、ゲームを変える人や物のことで、今までオーストラリア産のマヌカハニーがニュージーランド産の物と比べ、人気がイマイチだったのが、この研究により、人気が上がる可能性があり、つまり、この研究結果が、それまでの一方的な競走の流れを変えくれるかもしれないということです。ただ、オーストラリアの大学の研究なので、他国の研究者の追試が必要なような気もしますが、どうなんでしょうか。
New Zealand is the primary source of medicinal honey but the country grows only one Leptospermum species, and its honey bee population is threatened by the parasitic varroa mite.
「ニュージーランドは、薬効ハチミツの主産地ですが、その国は、ギョリュウバイ属種がたったの1種類しか生育しておらず、また、その国の蜜蜂人口(ミツバチ個体群)は、寄生性のバロアダニ (ミツバチヘギイタダニ)によって脅かされています。」
世界的な蜜蜂の激減はダニとか農薬のせいと言われています。蜜蜂はポリネーターとして不動の地位を築いているので、それがいなくなるとかなりやばいと言われています。
Australia is home to 83 of the 87 known Leptospermum species and is still free of the varroa mite, unlike the rest of the beekeeping world.
「オーストラリアは、87の既知のギョリュウバイ属種のうち83が存在していて、他の養蜂界(主要養蜂国)と違って、まだ、バロアダニの脅威にはさらされていません。」
ニュージーランドが87種類中たったの1種類しか自生していないのに対し、オーストラリは87種の9割以上が自生しているというのが凄いですが、それだけいろんな種類のマヌカハニーを作れ、さまざまなフレバーと効能を期待できることができます。大量生産が可能になれば、高品質なものでも、価格が少しは安くなるかもしれません。
“Honey not only kills bacteria on contact but we have shown previously that bacteria don’t become resistant to honey.
「はちみつは、接触で滅菌するだけではなく、我々は過去に、細菌が、ハチミツに対しては、耐性を持つようにはならないことを明らかにしています。」
抗生物質とは違って、バクテリアはハチミツに対しては、耐性を持つことは今のところできないみたいです。耐性菌を滅菌できる蜂蜜の存在は大きいのではないでしょうか。自然の物には自然の物が一番効くと、昔から言われている事が、また証明された感じです。とにかく、オーストラリア産のマヌカハニーにも、ニュージランド産マヌカハニー並の、驚くべき薬用効果があることが証明されたことは、少なくとも、オーストラリアの養蜂家達にとっては、かなり大きなニュースであることだけは確かです。