2017年1月20日以降、この二人のタイタンによって人類滅亡か繁栄かが決定されます。脅しでも何でもなく、人類が全面核戦争によって滅びる可能性は確実に存在します。doomsday clock (終末時計)というのがあって、この時計が、二人の今後の行動次第で1秒前になる可能性があるという事で、恐怖の4年間です。
トランプ氏のプーチン氏崇拝は有名ですが、それがどこまで続くのか、多くの識者が疑問を呈しています。二人のサイコパスが仲良くできる訳ないと、大変不敬な事を言う、不逞の輩達も散見されますが、二人はサイコパスではないし、単に愛国心が強いだけという噂もあります。どちらも強いアメリカとロシアを目指し、世界はアメリカとロシアを中心にして統治されるべきという、確たる信念を共有しているとも指摘されています。
プーチンとトランプ
”Great move on delay (by V. Putin) – I always knew he was very smart!” 「レームダックオバマの卑劣な制裁に対する報復行動を遅らせたのはとても素晴らしい、さすがです。私は常々、プーチン氏が非常に賢明な人間だと思っていました!」
トランプ氏がこう呟いた訳ですが、プーチン氏のまさかの行動に対して、トランプ氏は賛辞を送っています。アメリカでは、オバマ大統領を執拗に叩いて、プーチン氏を賞賛するトランプ氏を、traitor (売国奴) 呼ばわりするリベラルが急激増しています。トランプ氏にとって一番問題なのは、それが、一部のリベラルや民衆党員だけではなく、自身の党である共和党の議員の間でもそういう風潮が芽生えてきているという事です。多くの熱狂的なトランプ支持者達の間で gang of three(3人の裏切り者)呼ばわりされている、悪名高き、リンジー・グラハム氏、ジョン・マケイン氏、マルコ・ルビオ氏が、民主党員と結託して、また良からぬことを画策しているのではないかと、かなり危惧されています。
民主党寄りリベラルは、プーチン氏とトランプ氏が結託しているとか、トランプ氏はプーチン氏に弱みを握らているとか、陰謀論的な事を言い出す輩まで現れてきています。アメリカにとっては宿敵とも言えるプーチン・ロシアに対して、トランプ・アメリカが果たして友好的な関係を築けるのか、多くの識者・論客達が固唾を呑んで見守っています。
トランプパラドクス
Is Donald Trump Already On A ‘Collision Course’ Over Russia?
If President-elect Donald Trump’s plan is to improve relations with Russia, it will likely put him on a collision course with members of his own party and the diplomatic establishment.
「トランプ次期大統領が、ロシアとの関係改善を意図しているとしたなら、自分自身の党や外交関係者との衝突は必至なように思われます。」
今アメリカでは非常に面白い現象が起こっていて、それをTrump Paradox (トランプパラドクス)と呼んでいますが、多くの共和党寄りの論客が、オバマ大統領のロシアに対する弱腰外交を批判しているのですが、その一方で、自党のトランプ次期大統領は、弱腰外交どころか、プーチン氏との蜜月外交樹立を画策しているという、メチャクチャな状況に陥っています。ロシアの力の政治には力の政治でしか対抗できないと息巻いている、共和党の超タカ派連中(ネオコン)は、ロシアとの戦争も辞さない勢いでプーチン氏を猛烈に批判しています。それに対しトランプ氏は、プーチン氏を熱烈に賞賛しているという、共和党内は今や、反ロシア派と親ロシア派の二つの勢力に分断されてしまっています。
トランプ政権最大の難問
プーチン・ロシアとどう付き合っていくのかが、トランプ次期大統領にとって、最大の試練になるだろうと言われています。対 ISIS 作戦、イランディール、シリア内戦、ウクライナ問題、難民問題、これら全ての当面の課題が、ロシアとの協調なしには解決し得ない問題となっているためです。政治経験が皆無のトランプ氏にとって、あまりにも荷が重すぎると、今から氏を心配する声も聞かれています。最終決断はあくまでも大統領が下すことを考えると、トランプ氏がこういった難問にうまく対処できるのか、氏の外交能力が不安視されるのも無理ありません。一歩間違えれば最悪の事態を招きかねないし、ロシア・中国・北朝鮮と隣接している日本にとっては決して他人事ではありません。
トランプ氏が注意しなくてはいけないのは、下院議長のライアン氏が反ロシアで、上院の主要なメンバーも反ロシアだということです。つまり、トランプ氏が大統領職を罷免される危険性があるという事です。さらに軍部や諜報機関も反ロシア(ロシアがアメリカの仮想敵国なので当たり前)なので、軍事クーデターの可能性さえ指摘されていて、JFK の名前を出す人さえいるほどです。陰謀論者達の間では、ケネディ大統領は軍部とCIAを敵に回したことが仇となったとも言われているので、トランプ氏が、議会や軍部、CIAの猛烈な反対を押し切って、独断で親露路線に舵を切った場合、その反発は非常に大きなものになるだろうことが予測されています。トランプ氏とプーチン氏が蜜月関係になろうが、敵対関係になろうが、どちらに転んでも大波乱が待ち受けているということになります。