知覚動詞 taste, smell, see, hear, feel 受動態 過去分詞 現在分詞 SVOC

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知覚動詞と言えばSVOC(第5文型)と see, hear, feel, smell, tasteが有名どころですが、これ以外にも色々あります。今回は感覚動詞(sensory verb) = 知覚動詞(perception verb)について、知覚動詞と認識動詞(cognition verb)の違いについて焦点を当ててみたい思います。

A is to B as C is to D or A is to B what C is to Dの意味・用法
A is to B as (what) C is to D, What C is to D A is to Bは、A:B=C:Dの関係を示す構文で、A:B(AのBに対する関係)の部分が主節でC:Dの部分は従節になります。従って、A:Bの部分がメインになるように訳出する必要があります。この構文は、いわゆる、クジラの構文のように日本特有の受験構文なんだろうと高をくくっていましたが、実際にニュース記事で使われていたので驚かされました。
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知覚動詞の種類

知覚動詞の代表的なものに、feel, touch, perceive, notice, see, watch, look at, find, observe, hear, listen to, sound, taste, smell 等があります。この中で知覚動詞としてよく使われる動詞が、see, hear, feel, smell, taste です。最低限、see (視覚), hear (聴覚), feel (触覚), smell (嗅覚), taste (味覚)は覚える必要があります。海外サイトを見ても知覚動詞の説明は、see, hear, feel, smell, taste に特に重点が置かれています。SVOC文型は、SはOがCするのをVするという文型です。C(補語)は名詞や形容詞以外にも、不定詞や分詞のパターンもあります。考え方としては、O is C やOがCすると訳せる場合は第5文型のSVOCと考えて間違いないです。I saw her sing. という文は、O(彼女)がCする(歌う)のを見た、となるので原形不定詞のsingが補語になっているSVOC型ということになります。

関係代名詞: 擬似関係代名詞 but, than, as
quasi (pseudo) relative pronouns (擬似関係代名詞)は試験英語では必須です。擬似という言葉とは相反して(疑似餌は一見餌のように見えて中身は餌ではない)、一見関係詞とは似ても似つかない英単語なのですが、実際は関係詞のように使われているという、とても不思議な単語です。butやthanを見て関係代名詞とは普通は誰も思わないでしょう。
1. I saw my mother bake/baking cookies.
母がクッキーを焼く(一部始終)/焼いているのを見た。

2. I heard her mumble/mumbling.
彼女がブツブツ言う(全て)/ブツブツ言っているのを聞いた。

3. I felt my heart palpitate/palpitating.
胸がドキドキする/ドキドキしているのを感じた。

4. I smelt something burning. (not burn). 原形不定詞は不可
何かが焼ける臭いがした。

5. I tasted the flavors of wine linger/lingering in my mouth.
ワインの風味が口の中に残った/残っているのを味わった。

3は原形不定詞の場合はずーっとドキドキしているのを感じているという意味で、現在分詞の方は、胸に手を当ててドキドキしているのを感じた、のようなニュアンスの違いがあるみたいです。4で原形不定詞が使えないのは、何かが焼けるイベントの始まりから終わりまでを臭いだけで嗅ぎ分ける事が不可能なためだそうです。イベント全体の見聞きは可能でも、臭いだけでは全体像は掴めないということみたいです。

参考サイトsmell something burn / Why incorrect?taste – sense
参考サイトsmell something burn / Why incorrect?

関係代名詞 that, which, who, whom 関係副詞 where, when, whyの省略
関係代名詞(relative pronoun)、関係副詞(relative adverb)は省略出来る時がありますが、関係副詞の省略はあまりお勧め出来ません。関係副詞の場合は、先行詞の省略の方がむしろ主流ですし、誤った関係副詞の省略をしてしまい、藪をつついて蛇状態になりかねません。とは言っても、ニュースなどの英文には普通、関係代名詞や関係副詞が省略された関係詞(形容詞)節が掲載されているので注意が必要な時が多々あります。
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知覚動詞(smell)の米英での認識の違い

このサイト(Can / could with verbs of perception)を見ると米英の知覚動詞に対する認識の違いを垣間見ることができます。

In British English, we normally use can or could with verbs of perception such as see, hear, taste, feel, smell, when American English will often use these verbs independently of can or could. Compare the following:

  • When I went into the garden, I could smell the cherry wood burning on the camp fire.
  • When I went into the garden, I smelled the cherry wood burning on the camp fire.
  • I could hear Caroline approaching through the long grass.
  • I heard Caroline approaching through the long grass.

BE(イギリス英語)は知覚動詞は can/could とセットで用いるのですが、AE(アメリカ英語)ではそういう決まりは特にないみたいです。この事について話し合ってるサイト(could smell (or similar sense verbs))を見てみると

If you don’t know that there are roses but the scent is detectable, you can say “I smell roses.” (No “the” as they aren’t specified – it could be someone’s rose perfume.) If know there are roses, then you either can or can’t smell them.I see the roses, but I can’t smell roses. I can smell the roses. “I smell the roses.” would mean something different. Whenever I go into my garden, I make a point of sticking my nose into the flowers.

「もしあなたがバラがある事を知らなくてもバラの匂いを感じるならば、あなたは”I smell roses.(バラの匂いがする)”と言うことが可能です。(バラが特定されていないので”the”は付きません – 匂いは誰かのバラの香水という事も有り得ます)。もし、バラがある事を知っていれば、その時はバラの匂いがするかしないかのどちらかです。私にはそのバラは見えるのですが、バラの匂いはしません。そのバラの匂いを嗅ぐことはできます。”I smell the roses.”には何か違う意味合いがあります。庭に立ち入る時はいつもその花の中に鼻を突っ込むことにしています。」

関係代名詞 関係副詞 - which, that, whereの使い分け
関係代名詞は重要な受験英文法の1つです。例えば、You can see from here the roof of a red building. What is that building? という2つの文を関係代名詞を使って一つにまとめるという問題があった場合、まず疑問形を残すという事に気付く必要があります。

このアメリカ人が言いたいことはたぶん以下の様な事ではないかと思います。

  • I smell roses. バラの(ような)匂いがする(バラの花なのかは不確か)
  • I smell the roses. そのバラの(花に鼻を近付けてクンクン)匂いを嗅ぐ
  • I can smell roses. バラの匂いがする(バラの花の香りだと知っている)
  • I can smell the roses. そのバラの匂いを嗅ぐ(匂うようバラに近付く)
イギリス英語の知覚動詞には曖昧さがなく、アメリカ英語は can/could を付けない時に大きくその意味合いが違って来る場合もあるという事だと思います。ネイティブであっても国の違い、同じアメリカ人であっても州の違いによって文法の扱いが違ってくるということのようです。英語は文法で覚えるのではなく、感覚や習慣で覚えるからこういう違いが生じてくるのではないでしょうか。

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知覚動詞(see)の用法

1. I saw him beat her. 彼が彼女を負かす一部始終を見た
2. I saw him beating her. 彼が彼女を負かしているのを見た
3. I saw (that) he beat her. 1と同じ
4. I saw (that) he was beating her. 2と同じ
5. I saw her beaten by him. 彼女が彼に負かされる一部始終を見た
6. I saw her being beaten by him. 彼女が彼に負かされているのを見た
7. I saw (that) she was beaten by him. 5と同じ
8. I saw (that) she was being beaten by him. 6と同じ
9. He was seen to beat her (by me). 彼女を負かす一部始終を見られた
10. He was seen beating her (by me). 彼女を負かしているところを見られた
関係代名詞 - as - 擬似関係代名詞 接続詞
前回 as を擬似関係代名詞として紹介したのですが、今回はas を一般的な関係代名詞として紹介すると共に、asは関係代名詞なのか接続詞なのかについても序に調べてみました。as は関係代名詞的な使われ方をする時もある but, than とは一線を画す、一般的な関係代名詞である、that, which の代わりとして違和感なく使うことができます。

原型不定詞の場合は一部始終を目撃、現在分詞の時はチラ見程度という感じです。歩いていたらたまたま その現場を見かけてそのまますぐ通り過ぎたみたいな感じです。9は文法的には正しいのですが、ネイティブ的には有り得ない(文法の存在を知らない)という意見もあります。知覚動詞の原形不定詞の受動態には何故かto不定詞が使われています。現在分詞の受動態には現在分詞が使われています。

知覚動詞+O+原形不定詞の受動態 → be動詞+知覚動詞の過去分詞+to不定詞
知覚動詞+O+現在分詞の受動態 → be動詞+知覚動詞の過去分詞+現在分詞
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知覚動詞と認識動詞の違い

知覚動詞というのはただ単に五感で感じ取った感覚を表すだけの動詞であって、もしその感じ取った事に対して類推を要する場合、もはやそれは知覚動詞ではなく認識動詞となります。例えば、I saw him leave the building. (彼がそのビルを去るのを見た)を、I saw (that) he left the building. と書き換えた場合、彼がそのビルから出てくる一部始終を見たのか、そのビルを去った事が分かったのか非常に曖昧です。I saw him leaving the building. なら、I saw that he was leaving the building. (彼がビルから出てくるところを見た)となり曖昧さが全くなくなります。なので、see+O+原形不定詞の場合、 that節で書き換える時注意が必要です。”見た” → “知った(分かった)”への意味の変化は、知覚動詞が認識動詞へ変化したという事になります。I saw Trump to be a con man. = I saw that Trump was a con man. (トランプが口先だけだと分かった)の saw は認識動詞です。知覚動詞(verb of perception)と認識動詞(verb of cognition)の違いに対するネイティブ達の意見がこのサイト(verbs of cognition/perception)に詳しく載っています。

仮定法 仮定法現在 should 原形不定詞
subjunctive mood (仮定法)、present subjunctive or mandative subjunctive (仮定法現在) が消えつつあると言われ続けて久しいですが、この辺の文法はネイティブ以上に、文法偏重主義の申し子である(古い伝統を重んじる)、日本人英語学習者達の方が大事にしているではないでしょうか。

(1) He felt his feet to be stone-cold. [active]

(2) His feet were felt to be stone-cold. [passive]

韓国人のOPの質問は何故この英文が feelの認識動詞としての用法の例文になるのか?認識というよりもむしろ知覚じゃないのか?という例文の曖昧さを指摘していて、このOPの質問に対して、

the structure says that the verb is being used as a cognitive verb, but the meaning can only have to do with feeling through the senses rather than concluding.

何人かのネイティブもこの例文が認識動詞の例文というには無理があると感じていて、むしろ知覚動詞の例文じゃね?と言っています。

the syntax of (1) is not in agreement with its semantics.

「(1)の文法はそれが表す意味と一致していない」

文法と意味の不一致というよりも、例文に問題があると言い切ってしまっているネイティブもいますが、個人的な意見を言えば、雪山登山等で足が冷え切って一時的に感覚がなくなってしまい、時間が経って感覚が戻ったことで、足が冷え切っている事にようやく気が付いた、という意味にも取れるので、一概に例文が悪いとは言えないと思います。文法的に能動態の知覚動詞+O+to be ~、というパターンが存在しないので、このパターンの場合の知覚動詞は認識動詞になるのですが、あるネイティブは知覚/認識の違い自体意味不明とか、そんなのは試験用の言葉遊びに過ぎないとか、区別する事自体が全く無意味とか、色々な意見があって面白いです。

目的語が不定詞/動名詞で意味が違う動詞には要注意
不定詞と動名詞で意味が違う動詞の場合、基本的に、不定詞は未来のことを言っていて、動名詞は過去のことを言っていると思っておけば問題はないかと思います。不定詞が未来志向、動名詞が過去志向と覚えておけばいいでしょう。それでは、いくつかの例を見て行きたいと思います。

知覚動詞+O+原形不定詞の受け身がto不定詞という事を習っていないネイティブもいる事に驚かされました。むしろ日本人の方がこの辺の文法には一部のネイティブよりも通じているのかもしれません。ネイティブ的には国によって英文法が違うと言っている人もいますが、ただ、実際にはほとんど使われていない、一部のネイティブでさえ知らない、もしくは、習っていないような文法を覚える事に果たして意味があるのだろうかという疑問も生じてきます。この事は文法偏重教育の弊害の良い例になるかもしれません。とは言っても、知らないよりは知っておいた方がいいでしょう。

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知覚動詞という概念

もう1つ面白いと思ったことは、一部のアジア人を除いて、知覚動詞という概念が非常に希薄だということです。勿論、ネイティブの中にも知覚動詞を認識している人もいますが、そうでない人もネット上で多々見受けます。それを如実に物語るスレッドがあります。Examples of Gerunds? この中で、Can you feel my heart beating? のbeatingがgerund (動名詞)かparticiple(分詞)かで議論しているのですが、feelが知覚動詞という事実を持ち出す人が一人もいません。Can you hear my sister singing.のsingingと同じという説明で落ち着くのですが、それでも知覚動詞という概念は説明されていません。これをどう受け取るかはその人次第だとは思います。知覚動詞という概念は必要ない、あるいは、知覚動詞は知っておくべきなのか、何れにしても日本の英語教育では知覚動詞は必須だし、日本人なら beatingが現在分詞だとすぐに気付くだろうことだけは確かです。

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