少なくともネズミにおいてビタミンB3が緑内障予防に絶大な効果

遺伝子工学を使って緑内障にかかりやすくしたネズミを使い、ビタミンB3を添加した飲料水がその病気予防に効果的な事を、ジャクソン研究所教授でハワード・ヒューズ医療研究所研究員のSimon W.M. John氏率いる研究チームが、サイエンス誌で報告しています。

ビタミン投与が驚くほど効果的で、加齢による分子変化の大部分を除去し、緑内障に対して非常に頑強な保護を与え、緑内障患者に安価で安全な治療法開発を提供しています。

加齢が緑内障の原因

Vitamin B3 prevents glaucoma in laboratory mice

Glaucoma is one of the most common neurodegenerative diseases, affecting an estimated 80 million people worldwide. In most glaucoma patients, harmfully high pressure inside the eye or intraocular pressure leads to the progressive dysfunction and loss of retinal ganglion cells. Retinal ganglion cells are the neuronal cells that connect the eye to the brain via the optic nerve. Increasing age is a key risk factor for glaucoma, contributing to both harmful elevation of intraocular pressure and increased neuronal vulnerability to pressure-induced damage.

緑内障は、最も一般的な神経変性病の1つで、世界中で8000万人に影響を与えていると見積もられています。大部分の緑内障患者達が、害を与える程高い眼内部の圧力、または眼圧が、進行性機能障害や網膜神経節細胞の損失をもたらします。網膜神経節細胞は、視神経を経由して眼と脳を繋いでいる神経細胞です。加齢が緑内障の重大な危険因子で、有害な眼圧上昇と圧力誘発ダメージに対するニューロンの脆弱性を上昇させる、その両方に寄与しています。

ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド

NAD (nicotinamide adenine dinulceotide:ニコチン酸アデニンジヌクレオチド) 濃度減少が、特に、眼圧上昇等のストレス下でニューロンのエネルギー代謝の信頼性を損なっています。年齢とともに、ダメージは蓄積され、結果として病気は進行していくことになります。

基本的に、ビタミンB3(ニコチンアミド、ナイアシンアミドとも呼ばれている、ビタミンB3のアミド態)は、老化した網膜神経節細胞の代謝信頼性をブーストし、長期的に健康を維持し続けます。そういった細胞はそれでも健康で代謝的に頑強なので、たとえ眼圧が高まり始めたとしても、ダメージングプロセス(神経変性期)にうまく抵抗することができるはずです。

Nmnat1

The researchers also found that a single gene-therapy application of Nmnat1 (the gene for an enzyme that makes NAD from nicotinamide) prevented glaucoma from developing in this mouse model. “It can be a problem for patients, especially the elderly, to take their drugs every day and in the correct dose,” Williams says. “So gene therapy could be a one-shot, protective treatment.” He notes that gene therapies, through injections into the eye, have been approved for a handful of very rare, human genetic eye disorders, and their demonstration of an important age-dependent factor may enable gene therapy for more common eye disease.

研究者達は、Nmnat1(ニコチンアミドからNADを作る酵素用遺伝子)の単独遺伝子治療が、このマウスモデルにおいて、緑内障発症を抑制する事を同時に発見しています。”特に、高齢の患者達にとって、毎日適正用量の薬を摂取する事は大変なので、遺伝子治療は、一回限りの保護治療になり得ます。”と、ウィリアムズ氏は言っています。眼内部への注入を介した遺伝子治療は、ほんの一握りの非常にまれなヒト遺伝性眼疾患に認可されており、それらの重要な年齢依存要素の証明が、より一般的な眼疾患用遺伝子治療を可能にするかもしれません。

Nmnat1 = Nicotinamide mononucleotide adenylyltransferase1:ニコチンアミドヌクレオチドアデニリルトランスフェラーゼ1

ジョン教授は、彼のチームが、緑内障患者に対するビタミンB3の有効性をテストするためのプロセスを始めるための臨床パートナーシップを捜しています。彼等は、同時に、神経変性に絡んだ他の疾患での治療用アプリケーションの可能性を探求してもいます。

ネズミを使った研究なので、人にそのまま当てはまるか分からず、臨床試験はこれから行われるみたいですが、緑内障予防にビタミンB3の摂取は必須かもしれません。ビタミンB群が統合失調症の症状を大幅に緩和させる効果もあるとされ、さらに、ビタミンB不足は多くの疾患の原因になると言われているので、ビタミンB群の摂取は健康維持には欠かせません。