パーキンソン病や認知症等の脳疾患を早期に夢で診断可能に

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トロント大学のジョン・ピーバー博士は、人類の永遠の疑問の1つである、夢を見る仕組みの答えを見つけ出すための研究を続けていました。彼は、脳の特定部位がこの現象に関与していることと、正常な夢を見れないことが、パーキンソン病等の病気の初期症状の可能性があることを発見しています。彼の発見は、本年のカナダ神経科学会議でプレゼンされています。

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レム活性ニューロン

Connecting the dots between dreams and brain disease

Since the 1960s, the brainstem has been known to be involved in controlling the act of dreaming during Rapid Eye Movement (REM) sleep. Dr. Peever has since found the cells responsible for the dream state, called REM-active neurons. More importantly, the team has learned how to control these cells in rodents and in the process, dreaming. As Peever puts it, “When we switch on these cells, it causes a rapid transition into REM sleep.”

1960年代以来、脳幹が、レム睡眠時の夢現象の制御に関与していることが知られていました。ピーバー博士は、その後、その細胞が、レム活性ニューロンと呼ばれる、夢幻状態に関係していることを発見しています。さらに重要なのは、本研究チームが、ネズミが夢を見る過程において、こういった細胞の制御法を突き止めたことです。博士曰く、”我々が、これらの細胞のスイッチをオンにすると、その事が、レム睡眠への急速移行を引き起こします。”

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パーキンソン病と認知症

With this knowledge in hand, his team has examined dreaming dysfunctions such as REM sleep behaviour disorder in humans. Incredibly, the team has unveiled a link to a certain group of neurodegenerative diseases. “We observed that more than 80% of people who suffer from REM sleep disorder eventually develop synucleinopathies, such as Parkinson’s Disease, and Lewy bodies dementia. Our research suggests sleep disorders may be an early warning sign for diseases that may appear some fifteen years later in life.”

この知識を基にして、彼のチームは、人のレム睡眠行動障害等の夢を見させている機能の障害を調査し、信じられないことに、その事が、ある特定の神経変性病群と関連していることを明らかにしています。”我々は、レム睡眠障害を患う人々の80%以上が、最終的に、パーキンソン病やレビー小体型認知症のようなシヌクレイノパチーを発症する事に気付きました。私たちの研究が、睡眠障害が、およそ15年後あたりに現れる可能性がある病気の初期警告兆候であるかもしれないことを示唆しています。”

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レム睡眠障害の新療法

ピーバー博士は、彼の研究が、いつの日か、神経保護のための効果的な戦略につながる事を夢見ています。”癌に罹りやすい人に見られるように、レム睡眠障害の診断が、我々に、彼らがこういったもっと深刻な神経学的な症状を発症するかなり前に、彼らの健康を維持するための予防的処置を個々に提供することを可能にしてくれるかもしれません。” この目標は、達成までにまだまだ時間がかかりますが、いつの日か、何千人もの人達が、彼らが本格的な治療を必要とするようになるかなり前に、より健康的に長生きする手助けをしてくれるかもしれません。

レム睡眠障害が、パーキンソン病や認知症の初期症状である可能性があるというのは衝撃的な発見ですが、まだネズミ実験の段階なので何とも言えないようです。効果的なレム睡眠障害の治療法開発までは、まだまだ相当な時間を必要とするみたいですが、パーキンソン病や認知症の予防処置になるとすれば、今後の超高齢化社会に対してかなりの効果が期待されます。

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