ストレスは必ずしも悪とは限らない!軽いストレスで健康寿命が延びる

ノースウェスタン大学の分子生物科学者達が、軽いストレスが、細胞の健康に良い可能性があることを発見しています。今回の発見は、研究者達が、老化促進と老化関連変性疾患リスクの分子機序をもっと深く理解するのに役立つようです。軽いストレスは、ストレスを感じない程度のストレスのことだと思いますが、日本のような極度のストレスフル社会だと、軽度のストレスなんて望むべくもありません。あるのは度を越した胃が痛くなるストレスだけです。

軽いストレスは健康寿命を延ばす

A little stress is good for cellular health and longevity

In a genetic study of the transparent roundworm C. elegans, the research team found that signals from mildly stressed mitochondria (the cellular source of energy) prevent the failure of protein-folding quality control (proteostasis) machinery in the cytoplasm that comes with age. This, in turn, suppresses the accumulation of damaged proteins that can occur in degenerative diseases, such as Alzheimer’s, Huntington’s and Parkinson’s diseases and amyotrophic lateral sclerosis (ALS).

透明な線虫シノラブディス・エレガンスの遺伝学研究の中で、研究チームは、軽いストレスを与えたミトコンドリアからの信号が、老化に伴う細胞質タンパク質折り畳み品質管理(プロテオスタシス)機構の障害を防ぐことを発見しています。このことが、今度は、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化などの変性疾患に見られる損傷タンパク質の蓄積を抑制します。

C.エレガンスは、細胞学的性質や生化学的環境が人間のそれに似ているので、ヒト疾患のモデルとして、老化生物学の研究に人気の研究ツールです。回虫が人間とどう関係があるのかといつも不思議に思うのですが、ショウジョウバエにしても、マウスにしても、同じことが言えるのですが、何とも不思議なものです。蝿や線虫に言えることは、人にも言えるみたいです。

軽度のストレスがストレス耐性を培う

“This has not been seen before,” said Richard I. Morimoto, the senior author of the study. “People have always known that prolonged mitochondrial stress can be deleterious. But we discovered that when you stress mitochondria just a little, the mitochondrial stress signal is actually interpreted by the cell and animal as a survival strategy. It makes the animals completely stress-resistant and doubles their lifespan. It’s like magic.”

”このことは過去には見られませんでした。”と、本研究上席著者リチャード・I・モリモト氏は言いました。”長期に渡るミトコンドリアストレスが、健康に有害であることは以前から知られてはいましたが、ミトコンドリアにほんのちょっとのストレスを加えると、ミトコンドリアストレス信号は、実際には、生き残り戦略として細胞と動物に解釈されます。その事が、動物を完全にストレス耐久性にして寿命を倍増させます。それは、まるで魔法のようです。”

甘い和菓子(まんじゅう、羊羹、どら焼き)が食べたい時に、プリン、ミルクレープ、マカロン等の洋菓子しかない時に感じるもどかしさが、軽いストレスと言えます。無性に甘い物が食べたい時に、何も甘い物が無い時に感じる焦燥感が、重いストレスと言えるでしょう。