FRB6月追加利上げ、日銀6月追加緩和の可能性 為替と株価

FRBの6月利上げ観測が高まってきている。雇用状況がかなり改善されているのと、不動産バブルによる家賃高騰がその理由に挙げられている。来月発表される5月の雇用統計次第では、6月14~15日に開かれるFOMCでの利上げも十分考えられると言われている。さらに6月15日~16日に開かれる日銀金融政策決定会合での追加緩和が期待されてので、円安に相当拍車がかかると予想される。まず雇用統計が良ければ数円円安になるだろうし、さらに追加利上げなら円安がさらに進み、日銀追加緩和なら数円円安になると思われ、この3連コンボで10円近く円が暴落する可能性すらある。日銀の追加緩和策にETF購入枠の大幅拡大が含まれていれば、日経平均株価も大きく上がるだろうし、来月は円安・株高が相当進むと思われる。勿論、追加利上げも追加緩和もない可能性もあるわけで、そうなれば再びドルと株の失望売りが進むことは言うまでもないだろう。

先週のドル円と株価の動き

先週は円安・株高がさらに進んだ。日経株価は先々週金曜日(5月13日)の終値16412円から先週金曜日の終値16736円まで324円も値上がりした。一方の円相場は、先々週土曜日の終値108.6円から先週土曜日の終値110.2円まで1.6円も円安が進んだ。GDP速報値も予想を遥かに上回る結果だったが、株価の動意が非常に薄かったのが気になる。速報値だから数値がいい加減なのもあるが、予想を大幅に上回ったことで6月の日銀による追加緩和期待が後退した事が原因との見方もあるみたいだ。株価の方はスズキの燃費問題も大きかったのかもしれないが。三菱自動車を見れば分かる通り、燃費問題は会社経営を悪化させかねないので、スズキの今後が気になるところでもある。ダウが先週下げ基調にあったにもかかわらず、日経平均株価が上昇していることは注目に値するかもしれない。6月のFRBによる利上げでダウが急落しても、日本株は円安を好感してダウと全く正反対の動きをすることが期待できるからだ。何れにしても、全ては来月3日に発表される雇用統計次第である。

政府・日銀と為替市場介入

市場介入の可能性は今現在は完全になくなったと言える。今の為替水準なら当然そうなるが、仮に将来的に105円を割り込んだとしても、当局による為替介入の可能性は非常に低くなったことは確かだろう。

U.S., Japan Clash Over Yen Policy at G-7 Meeting

Mr. Lew, speaking at a news conference, stressed the importance of commitments among G-7 and Group of 20 nations not to intervene in currency markets.

アメリカはG7で政府・日銀による一方的な為替市場介入に釘を刺した。日本がアメリカの警告を無視して為替介入すれば、その代償は相当大きなものになるだろうし、そこまでして為替介入する必要性がそもそもない。為替介入の話は1ドル90円割れしてからの話であって、今のような歴史的な超円安の時に口に出すべき話題ではない。円安・株高で潤うのは日本人の2割の2500万人で、残り8割に当たる1億人の日本人には何の恩恵もない。恩恵がないどころか、超円安・超物価高のせいで、生活が破綻しかけている世帯が激増している。食料品と生活必需品のインフレがかなりやばい水準になっているので、このまま超円安が数年続けば、日本経済自体が破綻する可能性すらある。

円安・原油高と消費税増税

このまま円安と原油高が進み、さらに来年4月の消費税増税なら日本経済はいよいよ深刻な局面に突入する可能性がある。円安・株高が国策な以上、円安は現政権が続く限り続くだろうし、原油高もどこまで続くのか分からない状況になってきている。来年末(2017年12月)仮に1ドル125円で原油が70ドル、これで消費税が10%になっていた場合、庶民の生活は完全に崩壊する。来年1月にトランプ政権が誕生すれば、アメリカは日本を円高誘導するはずと言われていて、トランプ大統領が日本との貿易を大幅に制限するという脅しにより、再び1ドル70円台の円高に戻れば、庶民の生活は大幅に改善されるだろう。トランプ政権は日本の庶民の味方という声も既に上がり始めている。来年超円高になることを期待せずにはいられない日本人も多いはずだ。消費税10%で歴史的な超円安+原油高では庶民の生活が破綻しないわけがない。

来年は未曾有の日米貿易戦争勃発か

SANCTIONS OF JAPAN: THE OVERVIEW; 100% TARIFFS SET ON 13 TOP MODELS OF JAPANESE CARS

The tariff, the largest ever imposed by the United States against any trading partner, is to go into effect at 12:01 Saturday morning.

今から21年前の1995年、クリントン大統領による301条発動の恫喝はかつて日本の自動車産業を震撼させたが、これ以上のことをトランプ大統領が仕掛けてくる可能性が十二分に考えられるのだ。1995年と言えば、瞬間的とは言え、1ドル80円割れした年でもあった。クリントン政権はその前からスーパー301条発動の脅しをかけ続けていたわけだが、Clinton Weighs Japan Trade Sanctions — Higher Cellular-Telephone Tariffs Could Be The First Step これより厳しい恫喝がトランプ政権下で行われることは火を見るより明らかだろう。トランプ大統領には頑張って日本を超円高に誘導してもらいたいという意見が多い。これが日銀の異次元緩和による超円安で苦しめ続けられている国民の8割を占める日本の一般庶民の切実な願いだからだ。トランプ大統領は日本の庶民の神風になると断言できるのではないだろうか?そういう声まで世論にはあるので、そういう意味からも、トランプ政権誕生は必ずしも日本にとってはマイナスな面ばかりではないのかもしれない。