外敵から人体を守る免疫を抑えた方がいい時もあるらしい

免疫が過剰に働いたり、異常を来たしたりすると、体に害悪になってしまう事が多々有ります。例えば、花粉症、アトピー、潰瘍性大腸炎などがそうではないかと言われています。なので、免疫を抑え込むことでそのような症状を改善できるのではないかとも言われています。

健康を維持してくれている人間の免疫システムは両刃の剣とも言えてしまうのですが、まぁ、確かに英語でも、”What doesn’t kill you makes you stronger,” (どんな試練もあなたを強くする)という名言があるので、免疫系が暴走して人体を傷つけたとしても、それは人体をさらに強くするのかもしれませんし、とは言っても、あくまでも程度にもよるのですが、何とも言えません。

受容体の働き

When suppressing immunity is a good thing

A receptor, first known for its role in mediating the harmful effects of the environmental pollutant dioxin in our body, is now understood to play other important roles in modulating the innate immune response.

「人体内で環境汚染有害物質の悪影響を仲介する役割で最初に知られていた受容体が、今は、自然免疫反応を調節する他の重要な役割を演じていることが分かっています。」

受容体は環境有害物質に対して、免疫系との仲介役を演じているみたいです。

免疫の働き

Our immune system is vital as a protective mechanism against foreign agents, including viruses and bacteria. However, an exaggerated immune response can have damaging effects on the body, as is the case in autoimmune diseases, for example. The regulation of this system is thus important.

「人間の免疫機構は、ウィルスや細菌を含む、外的因子に対する防御メカニズムとして不可欠です。しかし、過剰な免疫反応は、例えば、自己免疫疾患のケースのように、人体に損害を与える事ができます。このシステムを調整する事が、それ故重要なのです。」

免疫はウィルスやバクテリア等の外敵から身を守るための大切なシステムです。

アリル炭化水素受容体

More than 35 years ago, researchers discovered the aryl hydrocarbon receptor (AHR) as the mediator of dioxin toxicity in the body. When dioxin enters the body, it binds to AHR, which in turn activates target genes that encode proteins, including one called TIPARP. This then goes on to play a role in the body’s reactions to the toxic pollutant.

「35年より前に、研究者は、人体内でダイオキシン毒性の仲介役として、アリル炭化水素受容体(AHR)を発見しました。ダイオキシンが人体に入ると、AHRと結合、その結果として、TIPARP(TCDD-inducible poly(ADP-ribose) polymerase、TCDD誘導ポリADPリボースポリメラーゼ)と呼ばれる物を含む、タンパク質をエンコードする標的遺伝子を活性化させます。その後、毒性汚染物質に対する人体の反応に関与して行くことになります。」

このサイトによると、TCDD(Tetrachlorodibenzo-p-dioxin、テトラクロロジベンゾパラダイオキシン)は、

 ダイオキシン類のうち、2,3,7,8-TCDD (報道では、単にTCDDと呼ばれることもあります)は、正式には2,3,7,8-四塩化ジベンゾダイオキシン(あるいは2,3,7,8-テトラ・クロロ・ジベンゾ・パラ・ダイオキシン)と呼ばれ、ダイオキシンの毒性を代表(換算)して示されることが多いようです。

だそうです。

アリル炭化水素受容体が毒性汚染物質と結合する事で、人体の反応に関与しているようです。

このAHRは、type I interferon (IFN-I、I型(イチガタ)インターフェロン)と呼ばれる抗ウィルスたんぱくの生産を抑える働きがあり、1型インターフェロンの過剰生産により人体が損害を受ける事を防いでいるようです。さらに、ストレスや栄養障害の間、ウィルス感染に対する免疫反応を抑えているかもしれないという事です。

Identifying the substances and factors that regulate the pathways that are stimulated by AHR activation could have clinical implications for controlling pathological innate immune responses, the researchers say.

「AHR活性化で刺激された経路を制御する物質と因子を特定する事は、病的な自然免疫反応を抑制するための臨床上の含みを持っている可能性があります。」

このニュースは今年の4月24日に既に日本で報道済みだったようです。

ウイルス感染時の有害な生体防御応答に対する制御機構発見

今後、このブレーキ機構を制御することで、ウイルス感染に対する免疫応答の強化や、逆に炎症性や自己免疫性の病態の抑制を目指した治療への応用が期待されるとしている。また、これまで報告されてきたダイオキシン類による免疫機能の低下についてその分子機構の一端を説明することにもつながるとされる。

AHRブレーキ機構は過剰な免疫反応から人体を守る一方で、ウィルス感染時の免疫応答にもブレーキを掛けてしまっている可能性があるので、このブレーキ機構を制御できれば、過剰免疫反応を抑える一方で、ウィルス感染時の免疫応答を強化できるらしいです。