遺伝子操作細菌が二酸化炭素をメタンと水素に変換!

二酸化炭素はグリーンハウスガス(温室効果ガス)と言われているほど、地球の温暖化に深く関わっています。man-made global warming(人為的地球温暖化)を否定している人がかなりいますが、人類が排出する二酸化炭素が地球の温暖化の原因であることが、現在はコンセンサスになっています。先進国に住む人間がしているような生活を、その他大勢の人間がするようになれば、地球は間違いなくパンクすると言われています。もちろん、そんな事は経済的にも物理的にも不可能なので、先進国に生まれた事を感謝しましょう。

遺伝子操作細菌

Engineered Bacterium Turns Carbon Dioxide into Methane Fuel

Scientists have engineered a bacterium that can take carbon dioxide from the air and turn it into fuel in a single enzymatic step.

「科学者達は、大気から二酸化炭素を取り込んで、たった1つの酵素段階で燃料に変換することが可能なバクテリアを設計しました。」

遺伝子書き換えか遺伝子組み換えか分かりませんが、遺伝子工学を駆使して作られた細菌が、二酸化炭素をたった1回の酵素段階を経るだけで、燃料に変えてしまうみたいです。

The process draws on sunlight to produce methane and hydrogen inside the bacterium Rhodopseudomonas palustris, in essence reversing combustion. These engineered bacteria could guide scientists toward better carbon-neutral biofuels.

「前記のプロセスは、基本的に逆燃焼で、細菌ロドシュードモナス・パルストリスの内部でメタンと水素を生成するために光を利用しています。これらの工学的に作られた細菌は、科学者をカーボンニュートラルな生物燃料へガイドする事を可能にします。」

遺伝子操作によってメタンと水素を作り出す細菌を作り出したようです。クラゲの遺伝子を埋め込んだ遺伝子組み換え大腸菌が蛍光プロテインを作り出したり、細菌を用いた遺伝子工学が人類の未来を大きく変えようとしています。安全性の問題さえクリアできれば、遺伝子組み換えや遺伝子書き換え技術は、あらゆる分野に応用することが可能になります。

窒素還元

In nature, the enzyme serves as a catalyst to help certain bacteria turn inert atmospheric nitrogen gas into reactive ammonia in a process called nitrogen reduction, or nitrogen fixation. The enzyme uses adenosine triphosphate (ATP), a compound that serves as an energy currency in cells.

「自然界では、酵素は、ある種のバクテリアが、窒素還元、または、窒素固定と呼ばれるプロセスで不活性な大気中の窒素ガスを反応性アンモニアへ変換する手助けをする触媒としての役目を果たします。その酵素は、細胞内でエネルギー通貨としての役目を果たしているアデノシン三リン酸という化合物を利用しています。」

バクテリア内で酵素がATPを利用して、窒素還元で、空気中の窒素をアンモニアに変換しているみたいです。自然の力は偉大とはよく言ったものです。

ニトロゲナーゼ

Without the enzyme, the nitrogen reduction reaction has a huge energy barrier and rarely occurs on its own.

Researchers wondered if they could tweak nitrogenase to work with other stable and inert molecules. “It’s been sort of recently appreciated that this enzyme is kind of promiscuous and can do other reactions, as well, only not as efficiently,”

「前述の酵素無しには、窒素還元反応は巨大なエネルギー障壁を持ち、滅多に自然には起こりません。研究員達は、他の安定した不活性の分子と連携するためのニトロゲナーゼをカスタマイズする事ができないかどうか思案していました。”この酵素はどちらかと言うと無差別で、効率的ではないのですが、同じように他の反応を起こす事が可能です。”」

窒素還元を起こしているニトロゲナーゼという酵素をカスタマイズして、窒素還元以外の、還元反応を少しでも効率的に起こせないか、研究者達は頭を悩ませたようです。

細菌を使う

“We wanted to see if we could get an actual living organism to do this conversion,”

「私達は、この変換を実際の生物にさせる事ができるかどうかを確かめたかったのです。」

The team prepared a version of the R. palustris bacterium that was modified to crank out the engineered nitrogenase at full blast. In its natural state, the bacterium absorbs sunlight to produce ATP, so light helped generate the energy to power the enzyme in the modified cells.

「チームはフル回転でカスタマイズされた酵素を量産するために改変されたロドシュードモナス・パルストリス細菌の変種を用意しました。それの自然状態では、その細菌は、ATPを生産するために日光を吸収しています。なので、光が改造された細胞内で酵素を働かせるためのエネルギーを作り出すのに一役買いました。」

改変ニトロゲナーゼ

The researchers found that the modified nitrogenase could no longer fix nitrogen, but it could produce methane and hydrogen when the bacteria were illuminated.

「研究者は、改質されたニトロゲナーゼは、バクテリアに光を当てた時、もはや窒素を固定しなくなったのですが、メタンと水素を生産することを発見しました。」

However, the new nitrogenase isn’t anywhere near as efficient at producing methane from carbon dioxide as it is at making ammonia from nitrogen gas. “The normal enzyme makes about two hydrogens for every [molecule of] ammonia,” Harwood said. “The altered enzyme makes a thousand hydrogens for every molecule of methane.”

「しかし、その新しいニトロゲナーゼは、窒素ガスからアンモニアを作るのと同等の高効率では、二酸化炭素からメタンを作ることはとてもできません。”普通の酵素はアンモニア分子ごとに約2個の水素原子を作り出します。”とハーウッドは言いました。”改変酵素はメタン分子毎に1000個の水素原子を作り出します。”」

改変ニトロゲナーゼは余分な水素を大量に作り出すようですが、水素は水素で使いみちがあるので、特に問題はないような気がします。もちろん、メタンの大量生産が目的なので、もっと高効率にメタンを生産できた方がいいに決まっていますが、生産目標をメタンではなく、水素にした場合、水素を高効率で生産できる事にはならないのでしょうか。

メタン細菌

Lessner studies a class of bacteria called methanogens that naturally produce methane. However, they use different starting materials, like acetate.

“The methanogens require other microbes to provide them with other electron donors,” he said. “What you need then is not just one microorganism but multiple microorganisms.”

「Lessnerは、自然にメタンを生産するメタン細菌と呼ばれているバクテリアの類を研究しています。しかし、それらは、アセテートのような別の出発物質を使っています。”メタン菌は、それらに他の電子供与体を供給するための他の微生物を必要とします。”と彼は言った。”その時必要なのは単に1種類の微生物だけではなく、多様な微生物なのです。”」

メタン細菌というメタンを生産する菌が存在するらしいのですが、メタンを生産するために多くの他の微生物が必要となるので、扱いが非常に面倒くさそうです。

常温でメタン生産

On the other hand, the new engineered nitrogenase in R. palustris converts carbon dioxide into methane on its own in a single step, simplifying the process. And since it occurs in a living organism, the reaction takes place at ambient temperatures, reducing the energy required to produce a biofuel.

「他方、ロドシュードモナス・パルストリス内の新しい人工的に作られた酵素は、二酸化炭素を単独で単ステップでメタンに変換し、プロセスを単純化しています。また、その事が生物内で起こっていることにより、その反応が室温で行われていることになり、生体燃料を生産するために必要なエネルギーを削減しているのです。」

メタン変換効率はメタン菌には敵わないものの、1ステップで1種類の細菌内部で変換が完結しているので、今後の改善・改良が非常に簡単に行えることを意味しています。

高効率な酵素を目指して

Harwood said her team is now investigating whether they can tweak the enzyme to improve its efficiency in reducing carbon dioxide, as well as looking for other useful chemicals they could make.

「ハーウッドは、彼女のチームが、今現在、二酸化炭素を減らす効率を向上するために酵素を微調整できるかどうか調査しているのと同時に、彼らが作成可能な他の有益な化学物質を探しています。」

改変酵素にさらに改変を加える事で、プロセスの効率を上げられるかもしれないみたいです。二酸化炭素削減が目的なので、少しでも多くの二酸化炭素を短時間で高効率に水素やメタンに変換できれば、地球の温暖化問題に貢献できるだけではなく、エネルギー問題にも貢献できることになります。燃料電池用の水素燃料の製造にも使えるかもしれません。