週刊少年ジャンプと言えば、かつては発行部数600万部を誇っていましたが、その頃は、まじかる☆タルるートくん、こち亀、ジャングルの王者ターちゃん、ドラゴンボール、ジョジョの奇妙な冒険、電影少女、幽遊白書、ろくでなしブルース、スラムダンクなんかが隆盛を極めていましたが、過去には、Dr.スランプ(あられちゃん)、キン肉マン等のヒット作もありました。
ジャンプの発行部数が200万部
週刊少年ジャンプの発行部数が、ピーク時の600万部から、何と200万部を割り込むところまで落ち込んでいて、事の深刻さを物語っています。ヒット作がないことが最大の原因らしく、現在の稼ぎ頭が、ドラゴンボールやワンピースという、80年代や90年代に描かれた作品だということを考えると、新しい才能が全く出てこないことに驚かされます。酷い惨状であるとしか言えない状況になっているようです。萌えブームのせいだとか、2次元オタク共のせいだといった批判の声もあるようですが、21世紀に入って以降の漫画文化の衰退っぷりには凄まじいものがある事だけは確かなようです。漫画文化が、極一部のヲタ文化になったと言われています。
紙媒体から電子メディアへ
紙媒体から電子媒体への過渡期にあると言っている人達もいますが、一番の原因は、違法UPにあるという人達もいます。これは色々問題になっていますが、漫画や週刊誌を買わずに、不正行為によってタダ見している人間が多過ぎるのが問題と指摘されています。この言語道断な違法行為によって、貴重な才能が潰されてしまっているらしいのです。デジタル化の一番の弊害とも言われているこの問題を何とかしないと、クリエイター達のやる気が失せ、作り手がどんどん減っていき、最終的には、コンテンツが消えていく可能性があるみたいです。
とは言っても、例えば、君の名は。のような映画館で金払って見る価値のある良作は、今でも史上空前の大ヒットになるわけで、クソみたいなゴミ作品が売れないのは当然といった声も聞かれます。良い物を作れば売れる、全く当たり前の事ができなくなってしまい、クソゲーに代表される、消費者を小馬鹿にしたような作品が平然と売られているのも問題なようです。
少子化や子供の貧困が原因?
ピーク時に比べると子供の数が3~4割減しているので、仮に半減としても、3分の1を割り込むのは計算が合いません。ピーク時と比べ、今は大人も相当買っていると思われるので、単純に少子化だけでは説明がつきません。今や子供の2割が貧困層で、貧困予備層を含めると4割を越えているとも、一部でまことしやかに囁かれているので、子供が半減した上に、残った子供の半分が、貧困層で漫画も買えない悲惨な状況にいるとなると説明がつきます。しかし、これはあくまでも極論で、やはり、一部の人達が指摘しているように、タダ見が一番の原因なのかもしれません。一昔前も、立ち読みのせいで漫画が売れなくなったと言って、漫画全てに立ち読みできないようにビニール袋が被せられた過去がありますが、何らかの対策が必要なことは確かなので、不法タダ見や違法UPに対する厳罰化を声高に叫んでいる人達もいます。
漫画ブームの終焉なのか?
漫画ブームが終焉しているのかというと、必ずしもそうではないみたいで、アニメなんかは去年は空前の大ブームだったらしいので、漫画・アニメはまだ健在と言えるみたいです。良作が出てくれば、買って応援しようという流れになると言っている人達もいるので、良い作品を作ることが重要であるとも言えます。物が売れない時代と言っても、良い物はバカ売れすることから鑑みて、物が売れないのは作り手の側に問題があるからで、そう考えると、消費者に受ける漫画を作り出すしか、再び発行部数を伸ばす方法はないのではないでしょうか。
ブームが終焉するのは、ブームに踊らされた人達に飽きられるからで、漫画も作品がマンネリ化したり、駄作を連発し続ければ、消費者から見捨てられても仕方ありません。ゆとり世代の才能の問題を指摘する人もいますが、才能の枯渇が根本原因だと、相当深刻な問題です。