上流階級の美食家が好むと言えば、真っ先に思い浮かぶのがフランス料理だろう。そして、フランス料理と言えば、世界三大珍味にして高級食材でもある、フォアグラ、キャビア、トリュフが真っ先に頭に思い浮かぶはずだ。フォアグラのトリュフソースキャビア添えなんか最高の贅沢ではないだろうか。
この記事”High society wants its fine foods to also be ethical“に、free-range(平飼い)、fair-trade foods (フェアトレード食品)という言葉が出てくる。この言葉こそが、現代の上流階級美食家達のキーワードになっているらしい。foodie(美食家)、ethical eater(倫理的食生活者)という言葉も抑えておいた方が良いだろう。以下に記事の一部を抜粋しておく。
After gathering information about the shoppers’ income, education and occupation, the researchers found that the group who considered themselves to be both foodies and ethical eaters had by far the highest socioeconomic status. Roughly a quarter of the foodies earned over $100,000, but over 40 per cent of the “ethical foodies” did. Similar patterns applied for occupation and education.
「買い物客の収入・教育・職業に関する情報を収集後、研究者達は、自分が食通で倫理的食生活者の両方であると考えているグループが最も高い社会的ステータスを有していることを見出した。美食家の約4分の1が10万ドルを超える収入を得ている一方で、40%以上の倫理的食生活者が10万ドル超えだった。これと似たようなパターンが、職業と教育レベルにも当てはまった。」
倫理的美食家になるには金がかかるということだろうか。以下に食えれば何でも良い人間のことについても書かれている。
At the other end of the spectrum, people who considered themselves neither foodies nor ethical food consumers had the lowest socioeconomic status.
「その対極にある、自分は美食家でも倫理的食品購入者でも何でもないと考えている人々は、社会の低辺であった。」
社会の低辺は食えれば何でも良いみたいだ。これは万国共通だろう。日々の生活に追われてそれどころではないのかもしれない。
記事では、例えばフォアグラにしても、漏斗で無理やり餌を流し込む非人道的な飼育方法で育てられたガチョウ由来よりも、上流階級の倫理的食通達は、地産・平飼い・放牧で育てられた血統種のガチョウからのフォアグラを食することが、今は一流のステータスになっていると書かれている。昨今、地産地消は日本でも流行っているし、血統種のA5和牛や大間の本まぐろが持て囃されているように、美食家になるのは金持ちでないと不可能だ。倫理的食生活者になるには、グリーンコープや生活クラブ等へ加入すれば良いだろう。