西側首脳陣の一部は頭がおかしくなってきています。彼等は恐らく自分達が何をやっているのか全く理解できていない節があります。彼等が今やっていることをこのままやり続ければロシアとの衝突は避けられないでしょう。ロシアで政権交代を目指す(プーチン政権を崩壊させる)という今のアメリカのやり方は完全に常軌を逸しています。ウクライナが勝てるなどという彼等の幻想はあまりにも荒唐無稽で子供じみています。
Don’t pork the bear
Don’t pork the bear.とは、眠れる熊(ロシア)を起こすなという意味ですが、西側が1999年から2014年の15年間でやってきたことは眠れる熊を起こすことに他なりません。1999年NATO軍はコソボ紛争に介入してロシアの友好国であるユーゴスラビアに対して空爆というテロ行為を行います。そのせいで翌年にブルドーザー革命が起きミロソビッチ政権は転覆させられてしまいます。その後も旧ソ連諸国で西側の工作による色革命が頻繁に起こり、遂に2008年ロシアによるジョージア侵攻を引き起こします。西側は旧ソ連諸国にちょっかいを出すのをここで止めておけばよかったのですが、2012年にロシアの友好国のシリアで内戦を、2014年にウクライナで暴力革命を引き起こします。これが導火線に火を付けて今のウクライナ戦争に至ったわけですが、これはネオコン・グローバリストがロシアを挑発し続けた結果に他なりません。80年代に西側が経済制裁とアフガンのテロリストへの武器供与によってソ連を崩壊させた同じ手法で、ロシアを崩壊させようとしていますが、プーチン氏はゴルバチョフ氏とは違うし、アフガンとウクライナではロシアにとっての経済的・政治的・軍事的重要性が天と地ほど違うということを彼等は無視しています。ロシアにとってウクライナを失うということは、ただ単に不凍港を失うだけではなく、国家の安全保障に重大な驚異をもたらすのです。プーチン氏がこの戦争に絶対に負けられない理由がそこにあります。
better red than dead
故ケネディ大統領はキューバ危機の真っ直中に愛人に”I’d rather my children be red than dead.”と言ったと伝えられています。ソ連と全面核戦争を戦って死ぬよりは、核戦争をせずにソ連に占領された方がましだというこのケネディ大統領の、better red than dead.という考えは正しかったと言えるでしょう。イデオロギーのために死ぬことほど馬鹿げたことはこの世に存在しません。日本を焼け野原にしたカーチス・ルメイ空軍参謀総長はキューバへの爆撃をケネディ大統領に進言しますが、ケネディ大統領はこれを拒否し海上封鎖と対話による解決を模索します。この時もしケネディ大統領がルメイ氏の進言に従っていたらルメイ氏はソビエトにも先制核攻撃を仕掛ける予定だったのでまさに全面核戦争一歩手前だったわけです。それよりも恐ろしいのは、ソビエト海軍B-59潜水艦が核魚雷を発射寸前だっということで、本当に発射していたらほとんどの日本人は今現在存在していないことになります。キューバ危機はジョン・F・ケネディ大統領とヴァシーリイ・アルヒーポフ副艦長の英断によって事無きを得ます。
better dead than red
NATOのリーダーの一部とウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアに屈服するくらいなら死んだ方がましbetter dead than red.という非常に危険な思想で行動しています。米英とNATO加盟国の一部が大量の武器をウクライナに贈って火に油を注いでいます。アメリカの一部の議員達は、戦闘機やハープーン対艦ミサイルをウクライナに供与するようホワイトハウスに強く要求しています。戦争がこのままエスカレートし続けてロシア軍の損害が増え続ければプーチン大統領は躊躇なくウクライナに対して核を使用するでしょう。何故ならプーチン氏は絶対に負けられないからです。そうなればNATOの超タカ派達は後先考えずにウクライナ戦争に介入してしまう可能性があります。何よりも一番危険なのはジョー・バイデンの存在です。認知症がかなり進行しているようで自分でも何を言っているのかよく分からない状態なのでかなり深刻です。バイデンの不用意な発言がプーチンをトリガーする可能性があると複数の専門家が警鐘を鳴らしています。キューバ危機はケネディー大統領でしたが、ウクライナ危機はバイデンが大統領なのでダメかもしれません。
全面核戦争など起こるはずがないという幻想
アメリカは2つの相反する幻想に支配されています。即ち、ウクライナが勝てるという幻想と全世界を巻き込む核戦争など起こるわけがないという幻想です。ネオコンの申し子リンジー・グラハム上院議員は、ロシアの側近にプーチン氏暗殺を呼びかけていますが、氏は核戦争は絶対に起きないと断言しています。プーチン氏は狂っているが自殺志願者ではないので核戦争を仕掛けるはずがないというのが氏の持論ですが、その一方で氏はプーチン氏を死ぬまで追い込むと息巻いています。普通に考えれば死の直前で手持ちの核を全て全世界に向けて発射するだろうとなるのですが、グラハム氏はこの論理破綻に気付いていないようです。それだけネオコン・グローバリスト達の頭もおかしくなっているということです。恐らくコロナ感染で脳をやられてしまったのかもしれません。もっとも氏はコロナ前からロシアとの直接対決を訴えていたので以前から狂っていたのかもしれません。何れにしてもプーチン氏には時間が残されていません。さらなる経済制裁でロシア経済は1年持たないと予想されている上に、西側から莫大な量の殺戮兵器がウクライナに送られ続けているので経済的にも軍事的にも政治的にも戦争を続けるリスクがどんどん高まっていきます。西側がやるべきことは、ケネディ大統領のように対話による解決を模索しロシアとウクライナの早期停戦を目指すことです。
参考サイト
One Step from Nuclear War
Scans reveal how Covid may change the brain