目的語が不定詞/動名詞で意味が違う動詞には要注意

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不定詞と動名詞で意味が違う動詞の場合、基本的に、不定詞は未来のことを言っていて、動名詞は過去のことを言っていると思っておけば問題はないかと思います。不定詞が未来志向、動名詞が過去志向と覚えておけばいいでしょう。それでは、いくつかの例を見て行きたいと思います。

仮定法 仮定法現在 should 原形不定詞
subjunctive mood (仮定法)、present subjunctive or mandative subjunctive (仮定法現在) が消えつつあると言われ続けて久しいですが、この辺の文法はネイティブ以上に、文法偏重主義の申し子である(古い伝統を重んじる)、日本人英語学習者達の方が大事にしているではないでしょうか。
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stopの場合

I stopped to smoke.
煙草を吸おうと立ち止まった。
※stopは自動詞なので立ち止まるの意味。
I stopped smoking.
煙草をやめた。
※stopは他動詞なので、~するのをやめるの意味。

不定詞の方は、煙草を吸うためという未来のことを言ってます。動名詞の方は、喫煙という過去の習慣のことを言っています。これから煙草を吸うという行為と、今までの行為の違いが意味の違いになっています。

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try, regretの場合

I tried to do it. 私はそれをやろうとした。

I tried doing it. 私はそれをやってみた。

この場合、不定詞の方は、やろうとしただけで、実際にやったかどうかについては言及していません。一方の動名詞の方は、実際にやったと言及しています。つまり、不定詞は未来、動名詞は過去のことを言っているということになります。

regret, remember, forgetも、不定詞は未来、動名詞は過去について言及しています。

I regret to say I can’t help you. 残念ながらお役に立てない。(これから言うことに対して)

I regret saying such a thing to you. そんな事をいったのを後悔している。(過去の発言に対して)

remember to ~ = ~することを覚えている、remember ~ing = ~したことを覚えている

forget to ~ = ~することを忘れる
forget ~ing = ~したことを忘れる

perfect infinitive 完了不定詞 expected, intended to have 過去分詞
perfect infinitive (完了不定詞)は非常に不思議で難解な文法だと思います (というか、これも受験には頻出するので当然覚えておかなければならない文法の一つ)。完了不定詞の前に、be+infinitive (be+to不定詞)の話をする必要があります。このbe+to不定詞も実は完了不定詞に負けず劣らず不思議で難解な文法だからです。ググッてもこの文法の説明がサイトによって言っている事がやや違っているからで、まずは下の例文を叩き台にして話を進めていきます。

不定詞が未来を、動名詞が過去を言及していることさえ覚えておけば、両者の違いは明白です。

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prefer, likeの場合

I prefer to stay at home. 私は(今はどこにもいかずに)家にいたい。

I prefer staying at home. 私は家にいるのが好きだ。

この場合も、不定詞の方は、今どこかへ行くよりはという未来の事を言っていて、動名詞の方は、過去から続く習慣のことを言っています。動名詞が一般論で、不定詞は今回の特定の場合に言及しているということになります。

I like to swim. 泳ぎたい。(今この特定の場合において泳ぎたい)

I like swimming. 泳ぐのが好き。(習慣として泳ぐことが好き)

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ネイティブの意見

likeについては、いくつかの文法書には上記のようになると書かれてはいるのですが、しかしながら、このスレッドを見ると、少なくともこのスレの中では、何人かの米語ネイティブ達は、この2つの文には何の違いもないと言っています。さらに、不定詞の方には、泳ぎたいなどという意味はないと言い切っていて、その場合は、I would like to swimやI want to swimを使うだろうと言っています。米語では、I like to swim = I like swimming = 泳ぐことが好きだと言っています。

このスレッドを見ても、動名詞が習慣を述べ、不定詞がある特定の場合を述べるという文法は、あくまでもイギリス英語文法であると、数人のアメリカ人ネイティブ達が異議を唱えていて、アメリカ英語にはそのような細かいニュアンスの違いは全くないと指摘しています。

品詞 - 準動詞 (不定詞 動名詞 分詞) - 意味 使い分け
準動詞(verbal)というのは動詞(verb)が、不定詞(infinitive)、動名詞(gerund)、分詞(participle)の形...

I like boxingは、見るのが好きなのか、やるのが好きなのか非常に曖昧であり、I like to box.なら、私は殴り合うのが好きと、曖昧さが一切なくなると米語ネイティブは言っています。つまり、I like boxing = I like to box = 私はボクシングをやるのが好きの公式が成り立つということになります。

さらに1人の米語ネイティブが、Do you like to play basketball?とDo you like playing basketball?の違いを説明しています。前者は、質問者は、聞き手がバスケをやるのかどうかは知らず、後者は、質問者は聞き手がバスケをやるのは知っている上で、バスケをプレイするのは好きか?と聞いていると言っています。これも結局のところは、like playing basketballが、聞き手が習慣的にプレイしているバスケが好きかどうかを聞いているのに対し、like to playの方は、単純にバスケをプレイするのが好きかどうかを聞いています。なので、疑問形にだけ関して言えば、米語にもこのようなニュアンスの違いが存在すると、このネイティブは指摘しています。

like, love prefer, hate, dislikeは、不定詞はある特定の場合を意味し、動名詞は一般的なことを述べるのに使われるというのは、少なくとも、上記のスレッドにおいてはイギリス英語文法だと指摘されています。

最も、どの文法書を見ても、そういった傾向があると書いてあるだけで、必ず使い分けなければならないとは一言も書いていないことからも、特に、厳格なルールが存在しないことだけは確かなようです。とは言っても、こと受験英語ということになると、受験生は、こういったルールを厳格に暗記する必要があることは言うまでもありません。

知覚動詞 taste, smell, see, hear, feel 受動態 過去分詞 現在分詞 SVOC
知覚動詞と言えばSVOC(第5文型)と see, hear, feel, smell, tasteが有名どころですが、これ以外にも色々あります。今回は感覚動詞(sensory verb) = 知覚動詞(perception verb)について、知覚動詞と認識動詞(cognition verb)の違いについて焦点を当ててみたい思います。
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