今日は英単語ne’er-do-wellという英単語を調べてみました。ニャ~という響きが、昨今の史上空前の大ブームになっている猫を連想させますが、ニャ~という猫撫で声とは裏腹に、この英単語にはそんな可愛い意味合いは微塵も存在しません。ne’er-do-wellの意味は、a lazy and worthless person(怠け者で無価値の人間)となっています。かなり酷い意味であることだけは確かです。今回この単語を目にした下記の記事では、アメリカ民主党大統領候補最右翼と下馬評の高い、Bernie Sanders (バーニー・サンダース)候補の事を言っているようです。
<記事の内容>
Bernie Sanders, The Bum Who Wants Your Money
Democratic presidential hopeful Bernie Sanders said Monday his parents would never have thought their son would end up in the Senate and running for president. No kidding. He was a ne’er-do-well into his late 30s.
「民主党大統領候補バーニーサンダース候補は、月曜、私の両親は自分が上院議員になって大統領選に出馬するとは夢にも考えつかなかっただろうと語りました。全く氏の言う通りで、何故なら、サンダース氏は、アラフォー近くまでニート同然だったからです。」
この記事の中で使われているne’er-do-wellには、ニート = NEET (young people not in education, employment or training)に近い意味合いがあります。もちろん、35歳を過ぎるとニートとは言わなくなるのですが、サンダース候補は、アラフォー近くまでニート同然の生活をしていたと伝えられているので、この場合はニートでもOKかと思われます。ne’er-do-well はnever-do-wellのvが抜け落ちた単語で、かなりネガティブな意味合いが強い単語になっているので、日常生活で人に対して使用する際は注意が必要です。ググると、40万件近い検索結果が返ってくるので、マイナー感が強い割には結構使われている単語であることが分かります。
バーニー・サンダースという男
バーニー・サンダース候補は、アメリカにおいて、共和党のトランプ候補に負けず劣らずの人気を誇っています。Feel the Bern という彼を表するフレーズがその事を如実に物語っています。サンダース氏は、ヒラリー・クリントン氏と人気を二分していますが、オマリー氏を除けば、民主党候補は二人しかいないので自然とそうなってしまいます。1年前はヒラリー・クリントン氏が指名候補確実と言われていたのですが、ここに来て急展開の様相を呈しています。去年1月の段階では、24年ぶりにクリントン対ブッシュ(ヒラリー・クリントン対ジェブ・ブッシュ)の再現が見られると予想されていたのですが、今やサンダース対トランプになるとまで予想されている状況です。サンダース氏が74歳の社会主義者であることを認識しているアメリカ人はあまりいません。サンダース氏の政治思想が資本主義国家のアメリカで果たして受け入れられるのかと疑問を呈している民主党員も多いのですが、ただ、バーニー・サンダース候補の人気を支えている理由が、crony capitalism (縁故資本主義)の腐敗した資本主義に対するアンチテーゼである事を考えれば、その杞憂は全くの的外れなような気もします。サンダース候補やトランプ候補でなければ、今の腐りきったアメリカの政治システムを変革することは不可能だと、両候補の支持者は語っています。