規制撤廃、規制緩和なしに日本経済の復活はない

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規制撤廃は金融ビッグバンの頃に盛んに議論されていましたが、その時よく言われていたことが、公務員(官僚)が自らの権力を自ら手放すはずがない、という至極まっとうな意見でした。規制=寄生=権力である以上、規制が多ければ多いほど、公務員達が潤うというわけです。

もちろん潤うのは公務員だけではなく、過剰な規制によって守られている既得権益保持者達も競争から保護されるので当然潤います。その代償として、公務員とみなし公務員の人件費は跳ね上がり、企業内失業者の増大により、企業の競争力は劣化、生産性は激減、ブラック企業がのさばる格好になっています。規制緩和=公務員人件費の大幅削減=ゾンビ企業清算が起こらない限り、日本の復活はあり得ないどころか、日本は間違いなく沈没します。

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規制緩和、規制撤廃

Japan’s once-booming economy has been sluggish, mainly as a result of deflation and decreased productivity, according to international economics experts at Rice University’s Baker Institute for Public Policy. In a new issue brief, the experts argue that without pushing deregulation, the Japanese economy cannot grow.

「 ライス大学のベイカー公共政策研究所の国際経済学の専門家達によると、日本のかつての経済的な繁栄は、主にデフレと生産性激減の結果として、今や見る影もないようです。新しい発行物の概要の中で、その専門家達は、規制撤廃を推進することなしに、日本経済の成長というか復活は有り得ないと、実しやかに論じています。」

デフレと言っても、要は不動産価格の下落が全てで、それ以前の土地は値上がりし続けるという土地神話の崩壊が、日本経済の失われた20数年と言っても過言ではありません。土地は下がり続けて史上空前のの住宅ローン低金利でも、若者達が結婚して新居を購入するという経済活動が起こらないことも、健全な経済活動と人口動態の足枷にもなってしまっています。その全てが規制のせいである可能性があるという事のようです。

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アベノミクスの功罪

“The Abenomics strategy for overcoming deflation and achieving economic growth is based upon three pillars: easy monetary policy, fiscal stimulus and structural reforms,”

「デフレーションと経済成長の達成に向けてのアベノミクス戦略は、金融緩和政策、財政出動、構造改革の3つの柱に基づいています。」

“It is premature to evaluate Abenomics because the strategy is still progressing. However, fading inflation expectations suggest monetary policy has run its course and cannot stimulate the economy further. Fiscal policy may have some room to maneuver but is severely constrained by sustainability concerns. The only arrow in Abenomics that can travel further is structural reform. Without pushing deregulation, the Japanese economy cannot grow.”

「その戦略が未だ進行中であるのだからアベノミクスを評価する事は時期尚早です。しかし、インフレ期待が薄れている事が、金融政策が自然消滅していて、これ以上経済を刺激する事ができなくなってきている可能性があります。財政出動はまだ実行の余地があるかもしれないのですが、持続可能性の懸念によって厳しく抑制されています。アベノミクスに残されたさらに進み得る唯一の矢は、構造改革しかありません。規制撤廃無しに日本復活はないです。」

アベノミクスは、円安株高で、株価と物価を上げる事ですが、要は、庶民から吸い取ったお金を富裕層に回すという所得の逆再配分を行っています。なので、富裕層が富む一方で、庶民の生活は苦しくなる一方なのですが、何故か多くの庶民に受け入れられています。

アベノミクス以来、GDPは増えていないのに、食料品と生活必需品が高騰、企業倒産は減り、税収が上がっていることが、庶民の負担が増え続ける一方で、ゾンビ企業が生き残ってしまっている現状を如実に物語ってしまっています。この反動は近い将来、相当な経済ショックとして跳ね返ってくることは、子供でも分かるのではないでしょうか。

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少子高齢化、人口減少

Beyond Abenomics, demographic change is the most important factor impacting the Japanese economy, the authors said. According to a National Institute of Population and Social Security Research estimate, Japan’s rapidly aging population is projected to fall to 90 million people in 2055, about a 28 percent decrease. The labor force is shrinking by more than 1 million workers per year, and is forecast to fall 17 percent by 2030 and nearly 40 percent by 2050, according to the issue brief.

「アベノミクスではどうしょうもない、人口構造の変化が、日本経済に影響を及ぼしている最も重要な要素になっていまっていると、著者は言っています。国立社会保障・人口問題研究所によれば、日本の急速に高齢化している人口は、2055年には9000万人まで減ると予測されています。刊行物概要によると、労働人口は、年に100万人以上縮小し、2030年までに17%、2050年までに40%減少すると予測されています。」

14年間で6000万人いる労働人口が、1000万~1400万人近く減少するそうですが、減少する労働人口の多くが、4k(きつい、汚い、危険、給料安い)仕事で、当然、成り手もいないので、移民の大量受け入れが真剣に議論されているわけです。移民の代わりにロボットを使うという手もありますが、14年間でどれだけ人工知能とロボット工学が進歩するかに全てが掛かっています。量子コンピュータが完成した暁には、人類の文明・文化・科学は飛躍的に進化を遂げているだろうと予想されているので、2050年には何とかなっているかもしれません。34年前のパソコンがどうだったかを考えれば、2050年には全くの別世界になっているはずです。

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TPPの功罪

“The TPP benefits the Japanese economy in three ways,” the researchers wrote. “(1) It will make it easier for Japanese companies to expand overseas. This could improve productivity growth through greater supply-chain development. (2) It will benefit the auto industry by reducing tariffs on its exports. (3) It will improve competition and raise productivity in domestic sectors by removing restrictions on inward foreign direct investment and other forms of investment, as well as by removing service sector protections.

「TPPは3つの方法で日本経済に恩恵を与えます。と調査員達は書いています。(1)日本企業が海外展開しやすくなります。この事が、大規模なサプライ・チェーン開発を通じて、生産性の伸びを高めます。(2)輸出関税を減少させるので自動車企業の利益になります。(3)対内外国直接投資と他の投資形態の規制撤廃で、さらにサービス業の保護撤廃によって、競争力を高め、また、国内部門の生産性を上げるでしょう。」

TPPは良いことばかりでない事は誰でも分かりますが、弊害の方が大きいと言われています。輸出企業さえ良ければ経済が好転すると言って始まった異常な金融緩和も、確かに輸出企業を儲けさせる事はできましたが、庶民の生活は苦しくなる一方です。TPPもそれと全く同じことが起こることは火を見るよりも明らかです。トランプ氏は速攻でアメリカをTPPから脱退させると公約していますし、ヒラリー女史でさえもその意向なようです。

“How much could the TPP affect the Japanese economy? (In 2016, economic experts calculated) that Japan’s economy would grow about 0.2 percent faster over the next 15 years, meaning gross domestic product in 2030 will be 2.5 percent larger than it would be without the TPP.”

「TPPがどれくらい日本経済に影響を与える事ができるのでしょうか?(2016年に経済専門家達が計算しています。)日本経済は今後15年間で年0.2%急速に成長し、2030年の国内総生産はTPPなしよりも2.5%成長していることになるでしょう。」

15年間で2.5%の経済成長を勝ち取るために、あまりにも失うことが多そうなTPPではありますが、TPPなしだと経済が確実にマイナス成長になるとも一部で予想されているだけに、TPPが日本経済に与える影響は良くも悪くも相当大きいような気がします。

日本経済復活には、人工知能、ロボット、自律運転車、ドローン宅配、相乗り、民泊、海外観光客と海外投資の招致、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、遠隔医療、ウェアラブル医療機器などの技術やサービス革新が必要で、国民が健康でいるために、政府が野菜・果物中心の食事と運動を啓蒙していくことが重要になって来ます。医療費削減と労働力不足解消のためにも、国民一人一人が健康でい続ける必要があるからです。体が健全なら心も健康なはずです。

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