腸内細菌が人の健康寿命まで引き延ばしてくれるらしい

腸内細菌によって作られるインドールとして知られる化学物質群が、ワーム、蝿、ネズミの生涯の大部分わたって、機動力と回復力を維持するのに役立っていることを、科学者達が発見しています。今回の発見は、PNASに掲載されています。”今回の発見は、人々を、より長きに渡り健康に生活させることを可能にする薬への道標です。”と、エモリー大学医学部病理学・実験医学教授のダニエル・カルマン博士は語ります。

インドールが健康長寿の秘訣

Chemicals from gut bacteria maintain vitality in aging animals

Kalman and his colleagues use the term “healthspan” to describe the length of time a human or animal, while aging, can stay active and resist stress. In this research, the focus is on whether the animals live healthier, but not necessarily longer.

カルマン博士と彼の同僚達は、人や動物が年をとる間、活動的でストレスに対抗できる時間の長さを表すのに、健康寿命という用語を使っています。今回の研究の焦点は、動物がより健康的に生きる一方で、必ずしも長生きするとは限らないのかどうかについてです。

“We need a better understanding of healthspan,” he says. “With medical advances, people are living longer; but you might not really want to live longer if it means spending those extra years frail and infirm.” The burden imposed by diseases of aging on the healthcare system is expected to skyrocket in coming decades, he adds.

”我々は、健康寿命についてのさらなる理解が必要です。医学の進歩により、人々は、長生きするようにはなりましたが、しかし、延びた寿命分を寝たきりで過ごすなら、そんなに長生きしたくはならないのではないでしょうか。老化による病気が保険医療制度に課す重荷は、今後数十年の間、飛躍的に増大することが予想されています。”

Indole, produced by many types of bacteria through breakdown of the amino acid tryptophan, can smell noxious or flowery depending on the concentration. Indole and its chemical relatives can be found in plants, especially vegetables such as broccoli and kale. One such relative is also known as auxin, a growth hormone for plants needed for light-seeking and root development.

必須アミノ酸の1つ、トリプトファンの分解を介して、多くの種類の細菌によって産生されるインドールは、濃度によって、不快な匂いにも花の香りにもなります。インドールとその化学的親戚は、植物、特に、ブロッコリーやケールなどの野菜に含まれています。そういった親戚の1つが、オーキシンとしても知られる、植物が光検知や根発達に必要な成長ホルモンです。

Indoles may be keeping the intestinal barrier intact and/or limiting systemic inflammatory effects. Kalman’s laboratory is now investigating how indoles exert their effects in aging animals, how dysregulation of indoles produced by the microbiota contribute to frailty, and how indoles can be used to reverse these effects.

インドールは、腸関門を無傷に保ったり、全身性炎症作用を制限したりしている可能性があります。カルマン氏の研究室は、現在、インドールが高齢動物に影響を与える仕組み、腸内微生物叢によって産生されるインドールの調節異常が、体の衰弱の原因になる仕組み、こういった影響を反転させるのに、インドールをどう使えるかを調査しています。

腸内細菌叢が作り出す、インドールという物質が、人間や動物の健康寿命に大きく関わっているみたいです。しかし、腸内細菌が人間に及ぼす影響の幅広さには驚かされるばかりです。