putative should(推定のshould)の意味・用例

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putative should(推定のshould)は、ネットで英文記事を閲覧していると、たまに見かけることがあります。多くの日本人にとって、should have 過去分詞という形は、~すべきだった(のにしなかった)という意味なので、推定的shouldに出くわすと面食らうかもしれません。~すべきなのにしなかったという訳にこだわると、おかしな訳文になってしまうからです。

synthetic subjunctive and analytic subjunctive
synthetic subjunctiveとanalytical subjunctiveについて少し調べてみました。synthetic subjunctiveというのは、present subjunctive(仮定法現在)のことを言っていて、一方のanalytical subjunctiveは、法助動詞を用いた仮定法のことを指すようです。
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putative should(推定のshould)とは?

以下のニュース記事を例に考えてみます。

In a way, it’s no surprise that Trump should have taken to Twitter because it has the right bandwidth for his thought processes.

How Trump helped Twitter find its true purpose

ある意味では、トランプ氏がツイッターにはまるのも、ツイッターが氏の思考プロセスにちょうど良い情報容量である事を考えれば、至極当然のことであると言えます。

仮定法 仮定法現在 should 原形不定詞
subjunctive mood (仮定法)、present subjunctive or mandative subjunctive (仮定法現在) が消えつつあると言われ続けて久しいですが、この辺の文法はネイティブ以上に、文法偏重主義の申し子である(古い伝統を重んじる)、日本人英語学習者達の方が大事にしているではないでしょうか。

Trump should have taken to Twitterを、トランプ氏はツイッターを好きになるべきだった(のにならなかった)と訳してしまうと、かなりおかしな英文になってしまいます。

What Is Putative ‘Should’ in English Grammar?

In English grammar, putative “should” is the use of the word should in contexts that indicate surprise or disbelief, or that refer to the occurrence (or possible occurrence) of some situation or event. This usage differs from the should of obligation (i.e., the mandativeshould“).

英文法における推定的shouldとは、驚きや疑念を示唆する、もしくは、ある状況や出来事の発生(または発生可能性)を示唆する文脈において、shouldを用いることで、このようなshouldの用法は、義務のshould(すなわち命令的should)とは異なります。

As noted by Randolph Quirk et al., putative should (also called emotional “should“) occurs in that clauses “after expressions of emotion (sorrow, joy, displeasure, surprise, wonder, etc.), and is often accompanied by intensifying expressions such as so, such, like this/that, ever, or at all” (A Comprehensive Grammar, 1985).

ランドルフ・クワーク氏等によって指摘されているように、推定のshould(感情のshouldとも呼ばれている)は、感情(悲しみ、喜び、不満、驚き、怪訝など)の感情の発現に続くthat節の中で起こり、so, such, like this/that, ever, at all等の強意表現と共によく現れます。

It is (natural, vital odd, sad, sorry, important, surprising, wonderful, strange等)の形容詞を伴う、もしくは、I am surprised, I wonder, I regret等の後のthat節で、推定のshouldが使われます。It is a pity that he should ~のような形でも使うことができます。

【英文法】仮定法の倒置と仮定法過去・仮定法過去完了の訳し方
仮定法は if を用いなくても、前置詞、不定詞、動名詞、他の接続詞などを用いても表現する事ができてしまいます。この事を知らないでいると、試験問題等の英文中で仮定法が使われている事に気付かないという、とんでもない醜態をさらしてしまうことになりかねません。ニュース記事で頻繁にこういった仮定法の使われ方がしているという事実こそが、仮定法がそれだけ重要な英文法の一つだという事を如実に物語っています。
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推定のshouldは強調効果をもたらす

In addition, putative should “occurs in subordinate clauses as an alternative to the subjunctive after expressions of suggesting, advising, etc.: They insisted that I (should) stay the whole week” (Oxford Dictionary of English Grammar, 1994).

さらに、推定のshouldは、従属節中に、提案や助言などの表明後に、仮定法に代わるものとして生じます。例えば、They insisted that I (should) stay the whole week“とか

‘It is strange that she married (or has married) such an old man’ merely states the fact; ‘It is strange that she should have married such an old man’ lays more stress on the strangeness by using the imaginative should in the clause.”

推定のshouldを使わないと、彼女がそんな老いぼれと結婚したのは奇妙だ、と単に事実を述べるだけなのに対し、imaginative shouldを節中に加える事で、不思議さをより強調しています。

※imaginative shouldは、putative (emotive) shouldのことだと思われます。

推定のshouldを、過去に既に起こった事実に対して使うことで、形容詞(strange)をより強調することができます。不思議さの中に、話し手の疑念が含まれるようです。例えば、話し手は彼女のことを、暗に、gold diggerであると言っている可能性も考えられます。

推定のshouldは、emotional should(感情のshould), attitudinal should(態度のshould), hypothetical should(仮定のshould), subjunctive should(仮定法のshould)の別名でも知られています。推定のshouldは、イギリス英語特有の現象であるとも言えます。アメリカ英語のネイティブの中には、このputative shouldを毛嫌いしている人もいます。

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英語と米語でのニュアンスの違い

Putative should

But before you do so, I’d like to make a point: I feel sorry for learners whose instructors are wasting time with “putative should” (for which the very word putative seems like a misguided replacement of the term subjunctive). I suggest that unless your career plan is to emigrate to England and become a butler in a mansion or an actor in dramas set before 1940, then you should only bother with this topic in order to earn points on your next exam.

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しかし、putative shouldを調べる前に、言っておきたい事があります。推定のshould(推定というまさにその言葉が、仮定法という用語の誤った置き換えに思えます)なんかのために貴重な時間を浪費する講師を持った学習者を気の毒に思います。英国へ移住して、大邸宅の執事になるとか、1940年以前を舞台にした戯曲の役者にでもなる予定がないのなら、次の試験で点数を稼ぐためだけに、推定のshouldで時間を無駄にすることを勧めます。

I suggest thatに続く、you shouldのshouldは、subjunctive shouldです。

lest should, in case, for fear, so that wouldn't 意味、用法
lest ~ shouldは、現実にはほとんどというか全く使われていない古臭い日本特有の受験英語に特化した英文法の一つのような酷い言われ方を巷ではされているようですが、実際にググッて見れば分かる通り、ニュース記事においても意外とふんだんに使われているかなり実用的な使える活きた英語の一つになっています。

You will rarely encounter it in current English, and you will make a laughingstock of yourself (at least in America) if you use it yourself. In America, we use would, or use nothing, depending on the case. (That assertion reminds me of a 40 year old TV commercial/advert for some cheap men’s cologne called English Leather. ;) ) To Americans, the use of should probably sounds most ridiculous where where Americans would use neither would nor should.

現代英語で、推定的shouldに遭遇することは稀だし、自分でそれを使ったとしたら、(少なくともアメリカにおいては)物笑いの種にされるでしょうね。米国では、状況に応じて、wouldを使うか、もしくは何も使いません(そのような主張は、40年続いた、ある安物男性用コロンのテレビCMを私に思い出させます)。アメリカ人には、我々米国人が、wouldもshouldも使わないような場面でのshouldの使用が、恐らく、最も馬鹿げて聞こえます。

コロンのCMに、”All my men wear English Leather, or they wear nothing at all.”という下りがあって、それが、we use would, or use nothingという主張に似ているという事。

推定のshouldは、当然、should of obligation(義務のshould)とは違います。

As I said, in BrE, I insist that he is fired can have the same meaning as AmE I insist that he be fired (insist = demand).

I insist that he should be fired is more likely to mean I state firmly/repeatedly that he ought to be fired.

I’d say that the use of should here is different from that in Alex’s It’s surprising that he should go.

前にも言ったように、イギリス英語では、I insist that he is firedは、アメリカ英語のI insist that he be firedと同じ意味を持っています。I insist that he should be firedは、彼が解雇されるべきだということを、きっぱりと繰り返し述べる事を意味しています。私は、shouldのここでの使われ方は、It’s surprising that he should goとは違うと言っておきます。

知覚動詞 taste, smell, see, hear, feel 受動態 過去分詞 現在分詞 SVOC
知覚動詞と言えばSVOC(第5文型)と see, hear, feel, smell, tasteが有名どころですが、これ以外にも色々あります。今回は感覚動詞(sensory verb) = 知覚動詞(perception verb)について、知覚動詞と認識動詞(cognition verb)の違いについて焦点を当ててみたい思います。

英語のindicative(直接法)、he is firedと、米語の仮定法he be firedは同じで、shouldは、義務的な意味(~解雇されるべき)で使われると、1人のイギリス人が主張していますが、insistに続くthat節は、仮定法、直接法のどちらでも意味が変わらないみたいな感じです。

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To me, “it seems strange that he should call her so often” sounds like I either doubt the fact or such behavior seems out of character for him.

“It seems strange/it’s strange that he calls her so often” is a value judgment, in my opinion. He does indeed call her often and I think his behavior is strange.

私には、it seems strange that he should call her so oftenは、事実を疑っているか、そのような行動が、彼の性格に反しているように聞こえます。直接法は評価判断で、彼が、実際に彼女に頻繁に電話をしていて、私にはその彼の行動が不思議に思うということです。

本来、value judgment = 価値判断、価値観ですが、ここでは、評価判断という訳が妥当と思われます。推定のshouldが、電話をした事実に重きを置いているのに対し、直接法は、不思議という話者の評価判断に重きを置いているということです。つまり、putative shouldは、話者の感情的主観を表出するのに使われていて、彼が頻繁に彼女に電話をするとは(とても信じられないが本当だとしたら)奇妙な話であると、つまり、話者は、彼の電話をする行為に対し半信半疑であり、事実として受け取れないことを強調しています。一方の、直接法は、電話をしているという客観的事実を淡々と述べ、その事実に対して、不思議であるという、主観的な評価判断を下しているに過ぎません。直接法と推定のshouldには明確な違いが存在します。

そもそも、何故、多くのアメリカ人が、putative shouldを毛嫌い、あるいは、全く知らないのかが不思議です。米語では、subjunctiveがよく使われますが、たいてい、shouldが省略されて使われています。mandative subjunctive とdeontic shouldの区別が難しいみたいです。

Subjunctive: The children insisted that she read them a story every night.

“The children insisted that she read them a story every night.”のthat節は、mandative subjunctive(仮定法)なのか、past indicative(直接法過去)なのか、shouldがないと、どちらにも取れてしまうようです。readがredと発音されれば、これは、直接法過去で、子供達は母親が毎晩物語を読んでくれたと言い張ったという、過去の事実を述べていて、仮定法だと、子供達は毎晩母親に物語を読むようにせがんでいたと、実際に、母親が物語を毎晩読んでいたのかどうかは分かりません。アメリカ英語では、should readは、子供達は毎晩母親に物語を読むべきだと(母親は本を読む義務がある)と主張したとも読み取れるので、shouldを用いない現在仮定法の形が好まれると言えます。しかし、前述のように、英国人であっても、shouldを義務的に読み取っているので何とも言えません。英語が米語の影響を受けて、英国でもshould無し仮定法が多用されるようになっているらしいので、将来的に、should have ppという、アメリカ人には受け入れられないputative shouldも、wouldに置き換えられることも有り得ます。

A is to B as C is to D or A is to B what C is to Dの意味・用法
A is to B as (what) C is to D, What C is to D A is to Bは、A:B=C:Dの関係を示す構文で、A:B(AのBに対する関係)の部分が主節でC:Dの部分は従節になります。従って、A:Bの部分がメインになるように訳出する必要があります。この構文は、いわゆる、クジラの構文のように日本特有の受験構文なんだろうと高をくくっていましたが、実際にニュース記事で使われていたので驚かされました。

putative shouldを知らないアメリカ人がかなりいます。前出のアメリカ人のように、そんなつまらんことは知らなくてもいいという人さえいます。とは言っても、実際にニュース記事で使われているのは事実だし、受験問題にも出題されることも多々あるようなので、知っておいても決して損はないことだけは確かです。さらに、ネイティブが必ずしも正しいとは限らないということを常に忘れてはならないと、あるネイティブがこのスレッドで言っています。

This whole matter is complicated. Many of the members contributing here, and I’m not exempting myself in this, are amateurs: they lack experience teaching this issue. My advice is to treat what they say with a great deal of scepticism, remembering to note whether they speak BE or AE, and to have more faith in a good grammar book written by a competent professional, than trust implicitly what is posted by members here.

この問題を完全に理解するのは困難です。ここでレスを付けているメンバーの多くは、私ももちろんその1人なのですが、ド素人です。すなわち、彼らは、英語の講師でも何でもないということです。私のアドバイスは、彼らのレスを鵜呑みにしない事、彼らの母国語が、英語なのか米語なのかということに必ず注意を払う事、このサイトに書かれていることをむやみやたらに当てにするよりも、有能な専門家が書いた良質な英文法の参考書を信頼する事です。

ほとんどのネイティブは文法の専門家ではありません。日本人のほとんどが、日本語の文法に疎いのと一緒で、彼らも英文法に疎いということを忘れてはいけません。さらに、英語の文法書によって書かれていることが違うということも重要です。コンセンサスを得られていない英文法が存在するからです。科学研究も研究者によって言っていることが違うように、英文法に関しても、文法学者によって言っていることが違うケースが多々あります。なので、信頼できる著名なネイティブ英文法学者の書いた参考書を一冊購入する必要があるかもしれません。

参照サイトmandative subjunctive と should

参照サイト“mandative subjunctive” を取り得る語のリスト

参照サイトWhat is a Mandative Subjunctive?

参照サイトThe mandative subjunctive in British English seems to be alive and kicking… Is it due to American influence?

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