社会の落伍者ほど極右思想にはまりやすいという記事を目にしました。右翼=社会の低辺というレッテル貼りのような気もします。エリート意識が高く自分の意見は絶対だという人間ほど極左思想に傾倒しやすいとも言われているように、左翼でない人間は低辺に決まっているという思い込みもあるのかもしれません。
この記事”Understanding the current rise of the far right using Marx and Lacan“に以下の一節があります。
The far right fantasy is that of being more whole than “the Other”. By branding certain groups of people such as Muslims, immigrants, women as limited or non-whole, the far right displaces the anxieties of the white male working classes on others, allowing them to feel superior and therefore, whole and “great again”.
「極右思想の持ち主は、他者よりも完璧でありたいと空想しています。イスラム教徒、移民、女性等、特定集団に属する人々を劣等であると烙印を押すことで、極右は、白人労働者階級の不安を他者にそらし、彼等に優越感を得させて完璧さを取り戻させることで劣等感を払拭させています。」
しかしながら、極左は極左で、自分の思想に反する人間を徹底的に弾圧する傾向が強く、とりわけ、保守派の女性や有色人種に対する差別が凄まじく酷いことを考えると、右・左の政治思想に関係なく、人格破綻者ほど極左や極右になりやすいと言った方がより正解に近いのかもしれません。面白いのは、今のアメリカの極左集団(BLMやAntifa)の思想が、ナチス・ドイツのそれに酷似しているということです。唯一の違いは、ナチスが反共だったのに対し、BLMとAntifaはMarxist(共産主義者)1だということです。今のアメリカの混乱を見るにつけ、歪んだ政治思想に動かされている過激派集団に対する、良識を持った一般庶民の断固たる抵抗が必要であることを再認識させられます。ロシアの共産革命前夜はこんな感じだったんだろうなと思わされるからです。