ウクライナ軍はマンシュタインの後の先をやろうとしている

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エーリッヒ・フォン・マンシュタイン元帥は、4月中旬のクルスク攻撃を考えていましたが、誰からの支持も得ることが出来ずに、クルスク挟撃作戦は延期されることになります。5月になると、マンシュタイン元帥は、アドルフ・ヒトラー総統に、先にソ連軍に攻撃を仕掛けさせるよう仕向けて、敵のドニエプル川までの進撃を許しつつ徐々に消耗させてから反撃に出る、いわゆるbackhand blow(後の先)を提案しますが、例え一時的であるとはいえ、ウクライナの資源豊かなドンバスを失いたくなかったヒトラー氏に却下されてしまいます。

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ウクライナ版バックハンドブロー(後の先)

ロシア軍は、北はイジューム、南はドネツクからクラマトルスク・スラビャンスク方面を目指す挟撃作戦を計画しています。一方のウクライナ軍は、ロシア軍の進路に何重もの防衛ラインを構築して、敵の戦力を防衛ラインで徐々に削ぎながら、補給路が伸びたロシア軍に対する反抗作戦を計画しているようです。この作戦の肝は、どれだけロシア軍の戦力を消耗させられるかにかかっています。緒戦の戦闘を見る限り、ウクライナ軍はうまくロシア軍の戦力を削いでいるように見えます。逆にロシア軍の方は、早期に戦争を終わらせたいという焦りからか、貴重な戦力を無駄に小出しにして消耗させてしまうという愚の骨頂を犯してしまっています。この戦いでロシア軍が敗れれば、ウクライナ軍は全戦線で反撃に転ずることができるので、ロシア軍の運命は風前の灯となってしまいます。ドンバス包囲作戦が、ロシア軍にとって最後の大博打、もしくは、最後の悪あがきとなってしまうのかどうかは、全てロシア空軍の肩にかかっています。というのも、ロシア空軍が、ドンバス上空の制空権を確保して地上軍を近接支援できれば、この戦いでロシア軍は勝利を収めることができるからです。

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ロシア軍はロジスティクスを軽視し過ぎる

In 1979, Gen. Robert H. Barrow, then commandant of the U.S. Marine Corps., uttered the famous phrase that “amateurs talk about tactics, but professionals study logistics.”

1979年、当時米国海兵隊の司令官だったロバート.H.バロウ将軍は、「アマチュアは戦術について話しますが、専門家は兵站学を研究します」という有名なフレーズを述べています。

これまでの戦いで、ロシア軍は、兵站という概念を完全に無視しています。ソ連邦の英雄ゲオルギー・ジューコフ元帥は、モスクワ前面におけるドイツ軍の敗因の一つに、鉄道輸送の軽視を挙げています。兵站の確保なくして戦術だけ議論しても、武器・弾薬・食料・燃料が尽きれば、戦闘を続けることどころか撤退することすら困難になるので全く無意味ということになります。ロシア軍にとって補給路の確保は至上命題と言えますし、さらに、戦闘部隊や輸送部隊に対する空からの近接支援も要求されています。兵站の確保も結局は空軍次第ということになるのですが、ウクライナ軍の対空ミサイルを恐れるあまり、ロシア空軍がすっかり腰が引けてしまっているという如何ともし難い状況に陥ってしまっています。

参考サイト

Soldiers win battles, logistics wins wars

Russian Offensive Campaign Assessment, April 16

Russia’s hesitant air force and the upcoming offensive in Ukraine

The Russian Defense Industry: A Distressed Brand

Could the Battle of Kursk been won if the Germans under Manstein had waited until the Russians had come out of their defensive positions and attacked, allowing Manstein to work his “backhand” magic?

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