dial up(dial-up, dialup)という熟語を辞書で調べると、一昔前のダイヤルアップ接続の事を意味していることが分かります。一方、dial downを辞書で調べてみると、トーンダウンする、(~のレベル)を抑える、といった意味になっているので、dial upの方にも、当然それと似通った、真逆の意味があるんじゃないの?という事は、素人目にも容易に想像がつきます。
dial upの意味は?
dial upは、dial downの反語になっているので、トーンダウンするのではなく、エスカレートさせるといった意味合いがあることは、簡単に想像が付くのですが、何故かオンライン辞書を調べてもそういった意味は出てきません。なので、チョロっと調べてみることにしました。
wordreference.comで、dial upというイディオムが、どういう意味なのかを質問している人がいたので、そのスレッドを参考にさせてもらうことにしました。
and then was dialed up dramatically
The phrase “dial up” means to increase, ratchet up, etc. It’s like the knob that controls volume on a radio or stereo.
It’s a fairly common expression.
dial upというフレーズ(成句)は、increase(増やす)、ratchet up(徐々に増やす)などを意味しています。それは、ラジオやステレオのボリューム(音量)をコントロールしているノブ(つまみ)のようなものです。そのフレーズは、割りと使われている方の表現です。
アメリカ英語っぽい
I believe it is a U.S. usage. It seems fairly recent, at least in its occasional appearance over here.
私は、そのフレーズは、アメリカ英語だと思っています。割りと最近のフレーズであるように思え、少なくとも、英国ではあまり使われてはいません。
最近、dialing upと言った表現を良く見掛けるので、アメリカ英語なのか、イギリス英語なのかはよく分かりませんが、1人のイギリス英語ネイティブの意見では、アメリカ英語である可能性が強いみたいです。アメリカ式のリサイクル精神で、dial upという死語を、increaseという意味で再利用しているように見受けられますが、実際のところは分かりません。
dial up(dialing up)を使った例文
Molecular pilot light prepares body’s heating system for the cold
Since brown fat burns sugars and fats within the body, it may be possible to boost metabolism for weight loss and diabetes control by dialing up the brown fat thermostat.
褐色脂肪は、体内の糖類と脂肪を燃焼させているので、サーモスタット(温度自動調節器)機能を果たしている褐色脂肪を増やすことによって、体重減少と糖尿病コントロールのために、代謝作用を高めることができるかもしれません。
上記の例文の、dialing up the brown fat、この場合のdialing upは、増やすという意味合いで使われているのが分かります。サーモスタットは、エアーコンディショニングなんかで使われているやつで、例えば、体温を上げようとして、つまみを回せば(褐色脂肪を増やす)、それだけ多くの、糖と脂肪が燃焼されて、結果として、減量につながることになり、ひいては、糖尿病管理にもなります。ダイヤルアップには、増やすという意味もあることが分かりました。