世界一幸福なフィンランド人:sisuが意味するものとは?

sisuはフィンランドの言葉で、ガッツを意味する。No guts, no glory (頑張れない奴は何をやってもダメ)と古から言い伝えられているように、ガッツの有る無しで人生が決まると言っても決して過言ではない。

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sisuとは何なのか?

この記事”What the Finnish concept of sisu can offer the world“に以下の一節がある。

If you ask Finns about what defines Finnishness, the word sisu is sure to come up–even if they can’t always put it into words. In 1940, during World War II, The New York Times declared sisu to be ‘the word that explains Finland.’ Sisu has traditionally been elusive and poorly defined but a new study from Aalto University is the first to break down the cultural construct in a systematic way to describe a universal phenomenon of hidden energy in the human system.

フィンランド人に、何がフィンランド人足らしめるのかと問えば、sisuという言葉が必ず返ってくる、例え、sisuを常に言葉で表現できないとしてでもである。第二次大戦中の1940年、ニューヨーク・タイムズ紙は、sisuこそがフィンランド人を説明する言葉であると宣言した。Sisuは、これまで、理解し難く正しく定義はされていなかったが、アールト大学による新たな研究が、人というシステムに隠されたエネルギーの普遍的事象を表現するために、初めて系統的な方法でこの文化的構成概念を分析している。

記事によると、sisuという言葉の意味は、もうダメだという時に、身体に残された最後の力を出し切ることのようだ。1940年にニューヨーク・タイムズが、フィンランド人を説明する言葉としてsisuを選んだ理由を考察してみた。

不屈のフィンランド人精神

1939年11月〜1940年3月までにフィンランドは、いわゆるソ芬戦争(冬戦争)を経験している。1939年5月〜9月に行われた日ソ国境紛争(ノモンハン事件)で、大日本帝国陸軍に圧勝したソ連軍は、余勢を駆ってフィンランド領内に侵攻した。軟弱日本軍とは違い、精強なフィンランド軍は、ソ連軍を各地で各個撃破し、緒戦はフィンランド軍の圧勝で終わっている。圧倒的な戦力差と国力差にもかかわらず、フィンランド軍は善戦を続け、貴重な領土を失ったものの、ソ連によるフィンランド占領の野望を打ち砕いた。ソ芬戦争でソ連軍が見せた脆弱性が、ヒトラーにソ連侵略を確信させたと言われている。皮肉なことに、ソ連軍は、この冬戦争で得た冬季戦の教訓、知識を、独ソ戦における第一次冬季大攻勢において遺憾なく発揮している。最も、ソ連軍を救ったのは、フィンランド軍がレニングラードへの侵攻を拒否したからだとも言われているので、この辺の所は非常に興味深い。冬戦争で見せた不屈の闘志が日本軍に微塵でもあれば、日本は北進政策を貫いたはずである。フランス降伏後にフランス領インドシナに進駐するという楽な南進政策を選択した日本の末路は、日本人が一番良く知っているはずである。日本と西ドイツ(現ドイツ)はアメリカに占領されたお陰で今のような繁栄と自由を謳歌できているが、独立は維持したもののソ連の強い影響下にあったフィンランドが、今現在、世界一幸福な国というのは奇跡としか言えないだろう。このことにもsisuが深く関与しているように思える。日本の幸福度が、先進国の中で断トツ最下位というのはあまりにも皮肉と言えよう。1944年に怒涛のソ連軍の猛攻をsisuで凌いだフィンランド軍と、1945年に怒涛のソ連軍の猛攻に軍が民間人を置き去りにして我先に逃げ出した屁垂れ糞ジャップとの違いとしか言えまい。