bargaining leverageとputative powerの意味

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ニュース記事の中にputative bargaining leverageという見慣れないフレーズが出てきました。bargaining chip = (交渉時における)取引材料, 切り札、というフレーズは普通に辞書に掲載されているのですが、putative bargaining leverage、もしくは、bargaining leverageは載っていないので意味を調べてみました。

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bargaining leverageの意味

Trump’s Fake Trade War With China
上記の記事の以下の一文に問題のイディオムが含まれています。

As Robert Kuttner pointed out this week, years of neglect of China’s economic aggression gave the country putative bargaining leverage over the U.S.

「ロバート・クトナーが今週指摘したように、何年にも渡り中国の経済侵略を無視し続けた結果、中国に米国に対するputative bargaining leverageを与えてしまった。」

can't help thinking of A as B = AをBと思わざるを得ない
can't help thinking of A as Bは、AをBと思わざるを得ないという意味で、このイディオムは英語のニュースサイトで案...

bargaining leverageはこのサイトで以下のように定義されています。

Bargaining leverage is the degree to which you can reward or punish the other side and vice versa. For example, someone with much authority may have more leverage then someone with no formal authority in a given context.

Bargaining leverageは、相手に報酬や懲罰を与えられる度合いで、その逆もまた真である。例えば、所与の状況下で、多くの権限を持つ人間は、正式な権限を持たない人間に比べより大きな影響力を有し得る。

つまり、Bargaining leverage = 交渉影響力ということになりますが、ググっても交渉影響力という言葉は出てこないので、Bargaining leverage = bargaining power = 交渉力と考えるのが無難かもしれません。前出のニュース記事の場合、中国にputative交渉力を与えてしまったのように訳せます。

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putative powerの意味

putative powerはこのサイトで以下のように定義されています。

putative power is potential power; putative power is defined in
terms of a country’s capabilities. Putative power is the power you and others a social actor to have and can employ now or in the future.

「putative powerは潜在能力のことで、putative powerは、国の能力に関して定義されている。Putative powerとは、社会的行為者が、現在、もしくは、将来的に有する、または、行使し得ると、人々が認めている力のことである。」

couldn't care less vs. could care less 意味、違い、使い分け
イディオムcouldn't care lessとcould care lessの意味と違いと使い分け方を調べてみました。先ず、I couldn't careless.と、carelessとcare lessを間違えないように注意が必要です。careは動詞、carelessは形容詞なので、carelessだと文に動詞が存在しないので文自体が成り立ちません。

putative powerはあると周囲から推定されている力のことを言うようです。以上のことを踏まえると、中国がアメリカに対して有するとされているputative bargaining leverage = 潜在交渉力、想定的交渉力と訳すことができるかと思います。putative powerに対して、actual powerは実際の力のことを指します。すなわち、中国が有する潜在交渉力に対して、アメリカは実際の交渉力を有しているということです。実際の力と見かけの力の差は、今回の貿易戦争における両国のダメージを比べれば明らかです。ただ、中国も大豆を中心とした農作物に関税を課して、アメリカの農家を苦しめていることからも分かるように、潜在交渉力を有しています。しかしながら、貿易戦争の行き着く先は世界大恐慌という過去の教訓から学ばないと、人類は再び同じ過ちを犯すことになってしまいます。

米中貿易戦争:アメリカの大豆農家の被害が甚大過ぎて引くレベル
FNCの政治評論家A. B. Stoddardによると、米中貿易摩擦で一番の被害を受けているのはアメリカの大豆農家で、トランプの無謀な対中関税政策のせいで、多くの大豆農家が自殺に追い込まれているそうだ。しかしながら、アメリカの大豆農家が中国の報復関税政策で苦しめられているから、今まで通り中国にやりたい放題やらせるというのは、中国に対する敗北宣言に他ならないので、トランプ政権としては有り得ない選択肢である。関税は消費者に対する税金だという批判もあるが、税金を払うのが嫌なら、中国製品以外の製品を買えばいいだけなので、この批判も的外れとしか言いようがない。
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