意外な意味の英単語 optics 政治と世論とPR

optics (光学)は、optic (目、目の、視力の、光学の)の複数形なのですが単数扱いです。optics (光学)は、physics (物理学)の一分野でもあります。optics の和英辞典による辞書的な意味は、光学だけで十分と言えるのですが、英英辞典を見てみると、optics は光学という意味だけではなく、全く別の意味を持っていることが分かります。そもそも何でそんな別の意味をわざわざ知る必要があるのか?という疑問が生じると思うのですが、このopticsという単語は、政治ニュースでたまに見かける時があるからです。アメリカのテレビドラマでも、たまにこの単語がそういった意味合いで使われる時があるので、やはり知っておいた方がいいのではないかという結論に達したというわけです。ただ、この英単語がそういう使われ方をする事に嫌悪感を覚えるネイティブもいるので、海外フォーラム等では使わない方が無難でしょう。

uninterested, disinterested, lie, lay の意味と違い
uninterestedとdisinterested、lieとlay、badとbadly、goodとwellの意味と違いについて調べてみました。unとdisで意味が違うと言えば、unsatisfied = 満足していない,不満な、納得いかない、(要求などが)満たされていない、dissatisfied = 不満な、という単語があります。
スポンサーリンク

optics の意味と用法

optics = 光学しか意味を知らないと英語のニュースサイトでまったりしている時に困る時があります。例えば、Turkey’s Sultan eases out his Grand Vizier の記事中にある、

Turkey’s full integration with the EU remains a distant prospect but the proposed visa-free travel (plus the existing Customs Union arrangement) is major gain and the optics of it in the Turkish public opinion are simply brilliant for Davutoglu in political terms.

「トルコのEU完全加盟はまだまだ先の話のままなのですが、提案されているビザ無し旅行(プラス、既存の関税同盟協定)は大きな収穫で、トルコ世論のビザ無し旅行のイメージは、政治的に言えばダウトオールにとって素晴らしいの一語に尽きるのです」Grand Vizier = 大宰相、ease out = (巧みな方法で)辞職させる

この例文のopticsは、(世論の)イメージ心証と言った意味合いになります。英英辞書的な意味は、

(figuratively) Perception, image, public relations.

比喩的に、perception (知覚、認識、理解、認知)、image (イメージ、印象、心証)、public relations (PR、広報活動、広告)になります。

the optics of the situation ← このスレッドに、詳しい説明が載っています。

What does ‘the optics of the situation’ mean?

“the optics of the situation”ってどういう意味?というOPの質問に対し、

I’m guessing it means in this context perception/ public perception.
I don’t like it.

文脈上のopticsの意味は、perception、あるいは、public perception、であると答え、さらにこのopticsの使われ方が好きではないと言っています。他のネイティブもopticsという単語の政治利用を快く思っていないことが手に取るように分かります。

英単語envyとjealousy、この2つの単語の本当の違いとは
今までenvy = jealousy = 嫉妬、妬み、羨望だと思っていましたが、どうやら、この2つの単語には決定的な意味の違いがあったようです。envyと言えば、キリスト教のseven deadly sins(7つの大罪)の1つで、ブラピ主演映画Se7en(Seven)の最重要単語でした(犯人のJohn DoeがDavid Millsの平凡な生活にenvyする)

“Optics” was a jargon word in the world I worked in, too. It meant “the way things looked/would look” or “the way things appeared/would appear to the general public”.

opticsは特殊用語(わけの分からない言葉)と言っています。意味は、一般大衆が物事をどう見ているか(思っているか)、という感じになるらしい。

この語意を覚える必要があるかどうかは、当事者が決めるべきですが、意外とニュース記事に使われているケースがあるので、覚えておいても損はないと思います。

スポンサーリンク

optics は政治に不可欠

Meet the Woman Who Could Become Donald Trump’s Vice President

Of course, from an optics standpoint, it would only benefit Donald Trump to show that his relationship with women is not nearly as fractured as has been long reported.

「もちろん、PRの観点からも、(女性副大統領候補を選ぶ事は)ドナルド・トランプ氏に、長期に渡り報道されているよりも女性との軋轢がそれほど酷くないことを示すという恩恵を与えることになります。」

トランプ氏は、Susana Martinez (スザンナ・マルティネス)、Joni Ernst (ジョニ・アーンスト)、Nikki Haley (ニッキー・ヘイリー)の中から副大統領候補を選ぶと言われていますが、誰もトランプ氏の副大統領候補にはなりたくないらしいです。ルビオ氏は、トランプ氏の副大統領候補になる事は、”political suicide (政治的死)”と言っているほどです。

I think the take-home is thatのtake-homeの意味
I think the take-home is that ~ に使われているtake-homeという単語の意味を辞書で調べてみました。英単語 take-homeは、(何かを)自宅に持ち帰って自宅で行う、例えば、宿題みたいな意味合いですが、他にも、手取りの(収入)みたいな意味合いもあります。しかし、上記の英文には

Editorial: Wage compression

Because in today’s progressive political climate, good intentions and favorable optics far outweigh actual results.

「何故なら今日の新自由主義の風潮の中では、善意と世論への好感度が、実際の成果よりも遥かに重要だからです」

favorable opticsは、世論に好意的な政治的体裁といった意味合いになります。世論迎合といった訳もありかもしれません。

スポンサーリンク

ニュース記事の捕捉説明

この記事は、最低賃金を政治的意図で上昇させる事は、経済には悪影響と言っています。新人が何年も働いている熟練者と同じ時給なのは明らかに不公平だと思われますし、熟練者の時給も同時に上げれば、中小・零細企業にとってかなり重い負担になってしまいます。結果として、人員削減せざるを得なくなり、失業者が増えるばかりでなく、従業員の作業負担も増える事を意味しています。つまり、最低時給を上げることで、物価上昇、失業者増加、従業員負担増加の代償を誰かが払わされることになると、このニュース記事は結論付けています。アメリカでは、カリフォルニア州が2022年までに最低時給を15ドルにする事になったのですが、バーニー・サンダース氏は、国全体の最低時給を15ドルにすると宣言しています。時給15ドルという数字は、物価等を考慮した場合、日本の時給2000円に匹敵します。時給2000円で7.5時間労働で月20日勤務でやっと年収360万円です。

スポンサーリンク
スポンサーリンク