肺がん患者には糖質制限が有効であるということをかなり以前に書いたことがありますが、今回新たな研究が、フルクトースやスクロースの摂取は、ポリープやがん予防の観点から極力控えた方が良さそうだと言っています。とは言っても、甘党にとっては、そのことは死刑判決にも近いので、今更止められないと答える人が多いかもしれません。
異性化糖混入飲料が腫瘍を増殖させる
High-fructose corn syrup promotes colon tumor growth in mice
記事には以下のように、ぶどう糖果糖液糖が、結腸・直腸ポリープができやすいように遺伝子操作されたマウスの腫瘍を大きくすると書かれています。
“The study shows that colorectal polyps feed on high fructose corn syrup and explains the molecular mechanism by which this drives the growth of the tumor,”
本研究は、結腸直腸ポリープが、果糖ブドウ糖液糖を餌にしていることを示唆し、このことが腫瘍成長を促進させている分子機序を説明している。
研究者達は、さらに以下のように警鐘を鳴らしています。
Investigators say that, based on their findings, people with colon cancer or those at high risk should avoid sugary drinks.
研究者達は、本知見に基づき、結腸がん患者や高リスク予備群は、甘い飲み物は控えた方が良いと言っています。
大腸がんの家族歴がある人達や、ポリープができやすい体質の人達は、まじで糖分は控えた方が良さそうです。
砂糖も同じようにやばい
異性化糖だけではなく、砂糖も危険であると以下のように警告しています。
“We expect that consuming beverages or processed foods with added sucrose is likely to have the same effect as consuming drinks with high-fructose corn syrup, since sucrose has a similar composition of fructose and glucose to high-fructose corn syrup,”
我々は、蔗糖入り飲料や加工食品の摂取が、蔗糖が、異性化糖と同じような果糖・ブドウ糖組成であることから、ぶどう糖果糖液糖入り飲料摂取と同程度の影響を与えるだろうと予想している。
異性化糖だけではなく、普通の砂糖も危険なことが書いてあります。蔗糖は、ブドウ糖と果糖が結合してできたものなので当然と言えば当然なのですが、甘い物がいかに危険であるかがよく分かるかと思います。清涼飲料水税やソーダー税 (sugary drink tax or soda tax)なるものが存在するのも至極当然の話というわけです。